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CSRとソサイアタル・マーケティングの考え方VM Lab 辻井 良一
CSRを考える前に
近年、CSR(Corporate Social Responsibility)議論が急速に高まってきています。「企業の社会的責任」と訳されることが多いでしょうか。こうした意識の高まり自体は大いに歓迎すべきことなのですが、実は僕らは、昨今のCSRブーム?のような動きに関しては、少なからず懐疑的でもあります。取って付けたような・・・とまで言っては言い過ぎかもしれませんが、本業とは別に、「これもやっておかなければ・・・」といったちぐはぐな取り組み姿勢を感じることが多いからです。
このCSRの視点に関しては、ぼくらは2000年当事に着眼し、マーケティング的な観点から取り組みを試みていました。最も、当時は「CSR」という言葉は、今のように確立されていませんでしたので、僕らはこう考えました。CRS(Corporate Responsibility for Society)。企業が社会で活動するに当たっては、企業には、社会に対する責任があると。対で考えたもうひとつの側面が、CRC(Customer Relationship Compilation)顧客との信頼関係の構築(編集)です。さらにはCREDO(ラテン語で「信念」)に基づいた事業の推進。と言ったことにも思いを及ばせました。
マーケティングへの取り組み姿勢を考える
これらの考え方はどれも、バラバラに、技法的に存在するのではなく、企業やブランドが一貫して持ち合わせているべき(はずの)もので、それらを通した着想から、商品が生まれ、コミュニケーションが生じ、事業活動が推進されるのが、あるべき姿だと考えたわけです。つまり、競合を相手にマーケティングの技を競うのではなく、顧客と社会を相手に、信念のマーケティングを貫くべきと。
今で言えば、企業やブランドの「サスティナビリティー(継続性)」に繋がる発想だったように思います。
そう考えれば、企業にとってのCSRとは、“しのぎを削る本業とは別に、何かやっておくべき別の領域”などでは決してなく、本業そのものがCSRに通じるのが本来の姿です。つまり、正しい企業活動=社会に貢献する商品やサービスの提供と、その根底にある、企業の信念のメッセージの発信。それ自体が、社会における“善”であれば、全ては繋がり、サスティナブルになって行くわけです。
ソサイアタル・マーケティングと言う考え方
そして、今僕らが挑んでいる新しいテーマが「ソサイアタル(Societal)」=“社会関係性”です。ソーシャル(Social)=社会的・社交的などとはちょっと違って、より人間と社会・自分と周辺の“関係”に寄った言葉です。少し難しいかもしれませんが、例えば、ある奥さんが素敵になりたいと考えて、化粧品や洋服を選ぶとします。その時に、ママが素敵で喜んでくれるお子さんやご主人のことを思うとすると、それはもうソサイアタルな一面を持っているんですね。もちろん、エコバッグでCO2を削減するのは、“自分の住む社会”を守るためですから、完全にソサイアタルです。
企業やブランドから提供される価値や、マーケティング・メッセージは、それがソサイアタル性を帯びている時に、極めて自然に(オーガニックに)浸透する、と。さらに言えば、企業やブランドは、ソサイアタルな認識に基づいて、商品やサービスの価値を考え、それを伝えれば、CRCとCSRが両輪で機能し、社会にとっての“善”の活動として受け入れられる、と。
原点に帰る
ああ、思えば昔はみんなそうだったんです。石鹸メーカーは社会や家族の衛生向上を願って石鹸を作り、家電メーカーは、主婦の負荷軽減と楽しい暮らしを祈って冷蔵庫や洗濯機を売ったんですね。・・・いつの頃からか、それが競合とのシェア争いの戦場に変わりました。
今再び、社会の善に立ち返ってマーケティング!!楽しいじゃありませんか。















