旅に思うこと: 2008年9月アーカイブ

モロッコの郷愁(2)

モロッコ.jpg
僕が初めてモロッコの地を踏んだのは20年ほど前のことだった。スペインのコスタデルソール海岸、マラガ、マルベーャの陽光にあこがれて訪ねた時に、それこそお子様的な衝動で、ジブラルタル海峡を越えてアフリカ大陸に踏み込んでみたくてたまらなくなり、スペイン側からタンジェの港にフェリーで渡り、あの(映画の題名で有名な)「カサブランカ」にたどり着いた思い出がある。

渡航に際して乗員名簿と言うのか、入国申請だったのか・・ ・・わからない書類を書かされた。その中に「あなたの父の名」と言う一行があって当時驚いた。死んでいてもいいから、父の名を賭けと言う。当時は父は生きていた。YOSHIYUKI TSUJII という。しがない仕立て職人だ、何が悪い!今書いて、お前らに何がわかる??

今はもう驚かない。

アラブ圏の諸国では、本人を特定するには父親の系譜が重要なのだと知っている。旧約聖書のあの部分につながる。”アブラハムの息子イブラハム?その息子ニホンハム、そのまた息子イトウハムは・・・・”と延々と数十代の記述つが続く。

アダム、エホバのもとを離れいで、エデンの東なるノドの地にて住めり・・・・”こんなロマンチックな一節に惹かれて、ようし!旧約聖書を読んでやろう!と志す異教徒を一発で打ち砕く防波堤(眠たくさせる部分)だ。

あれ?!今夜は何を書こうとしているのか。

そうだ思い出した。先週僕はブログのカテゴリーを再編集した。(ヶッコー大変だった)何故やったかと言うと、このあと「旅行の思い出」を少しずつアップして行きたいと思ったからだ。

この25年ほど、僕は結構気ままにいろいろと旅を重ねさせてもらった。写真はあまりないが、それでも少しはある。思い出と気づきは山ほどある。

これからは時々旅の話を書かせてもらおうと思う。

さてモロッコだが、ここはすごい。僕は本当に大好きだ。サハラの砂漠には商人たちの思いの痕が染み込んでいる。

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ベルベル人のこの青年には5000年の歴史が受け継がれている。(彼は超優秀なガイド兼商人で、バカな日本人旅行客TUJII何某の心と財布をつかみ、結構いい商売をした。でも恨んでなどはいない)

 この国の右側(東側)を臨めば、エジプトの沃地につながり、クレオパトラとカエサル、アントニオとの世紀の恋の物語につながる。この国の上側(北側)は、地中海を挟んでヨーロッパにつながる。カルタゴとローマの宿年の争いの構図が浮かび上がる。

サハラとモロッコは、ローマに始まるヨーロッパの歴史の裏舞台だ。ヨーロッパ側の人々から言わせれば「ピレネーを越えればそこはもうアフリカだ」と言う名台詞がある。要するに今のスペイン領はアフリカ側の文化との関連なく語れない地のだ。

アフリカ側から言わせれば、スペイン領はアフリカと地続きに近い感覚だろう。カルタゴの勇士ハンニバルの行動に限らず、アフリカの側から見たヨーロッパはそういう位置にある。

実際にジブラルタル海峡をドライブした人にはわかるだろう。ヨーロッパ側から見えるアフリカ(モロッコ)は、広島や尾道から見る四国よりもずっと近い。まさに一跨ぎの目と鼻の先にある。

世界地図は、実際にその場に行ってみると、それまでとはまた全く別な見え方をするのが面白い。旅はうわべの知識を自分の認識に変えてくれる。

だから好きだ。

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 このカスバはアトラス山脈の南側、サハラ砂漠の入り口の町ワルザザードの街外れにある。今も普通の人が普通に暮らしている普通の住処だ。・・・・それが凄い。世界は広い。

 

 

モロッコの郷愁。

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カスバ2.jpg
昨夜はワールドカップ最終予選のバーレーン戦に熱くなった。正直、最後の5分は身を乗り出してしまった。

さてどうしてこいつら(失礼!)ここの所こんなに強くなってきてるの?と思ったら、アフリカ方面の国々からの帰化選手だらけで納得。その中には、モロッコ出身の選手もいた・・・と言う、支離滅裂な文脈で、僕はもう数年も前のモロッコ訪問を思い出した。

モロッコは・・・深みのある国だ。人によってまるで印象が違うのも面白い。

すっごくいい人たちで楽しかった。と言う人と、全体に信用ならない感じで怖かったと言う人。文化の深さに何かを感じたと言う人と、薄汚れていて気持ちが悪かったと言う人。

タジン.jpg
明けても暮れても食事はタジンとクスクス&モロカンサラダ。その上、ホテル以外ではお酒が飲めないのも困る。

でもそのタジンも、土地によって、店によって少しづつ違うことに気が付くと次が楽しくなる。

一昔前のインドもそうだったが、旅をして同じところを巡っても、人の印象はまるで違う。

 
夕日らくだ.jpg

僕は、モロッコは大好きな大好きな国の一つに入る。あの、サハラに沈む夕日を背に駱駝が悠々と歩いてくる景色をもう一度みたい。

スークに集う人々の活気と喧騒に浸りたい。

サハラの砂漠は、ナミブの砂漠とは違う。人類の数戦ノンの歴史を刻んだ砂漠だ。隊商が渡っていった砂漠だ。

そこには歴史があり、物語がある。

冒頭の写真は世界遺産、アイット・ベン・ハドゥのカスバだ。

 

プロフィール

VM Lab 辻井 良一

1983年セールスプロモーションの企画制作会社「株式会社アイベックス」を設立。プロモーション・プランナーとして、「売れる仕組みづくり」をキーワードに、さ まざまな企業の販促キャンペーン、市場導入プラン等に携わる。日本初のネットキャンペーン、キリンビバレッジ社「ネットでFIREキャンペーン」などを手がける。
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25年間プロモーションの最前線で、「売れる仕組みづくり」に携ってきた私、辻井良一(DG&Ibex創業者)が主宰する、「これからのマーケティング」を考えるラボです。
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