スポーツの話: 2008年4月アーカイブ

井上ごくろうさま!石井行け!

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サムライ井上康生の最後は爽やかだった。本当にご苦労さまでした。

連盟の代表選考とその説明も爽やかだった。心配した試合内容批判を試合巧者と言い切った姿勢に期待が持てる。

勝負の世界は、強い者が勝つのではなく、勝つ者が強いのだ。一本にこだわる美意識は大好きだが、それ以上につまらない判定で、日本が負けるのを見るのは大嫌いだ。

国際スポーツの世界では、ルールの改定に泣かされ続けてきている日本だ。

柔道が、襟を取り合っての正面勝負、美しい投げの掛け合いのスポーツのままだったら、日本の優位は動いていないだろう。襟を厚くし、取りづらくするユニフォームが認められてしまっているのだから仕方がない。判定の基準ももう既に今までとは違う。国際連盟からは、ついに日本の理事が一人もいなくされてしまった(確か・・そのはずだ)。

これは、柔道に限らず随所に見られる傾向だ。

バレーボールでは、ラリーポイント制になってパワー優位のスポーツに変わった。古くはスキーのジャンプだ。長い板の浮力と小柄軽量を利して勝ち続けた日本封じの為に、国際ルールは身長比例で板の長さを決めるように変更された。

これは、国際政治や経済の競争にも完全にあい通じる。

日本は既存のルールの中で頑張って努力するが、それを見た彼らはルールそのものを変えてしまって、自己の有利を創出しようとする。

ずるいとか汚いとか、感情でものをいっている場合ではないように思う。発想の角度の差だ。

とりあえず!石井選手21歳、頑張ってきてくれ。

伊達公子カッコイイ!!

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雨でサスペンデッドになって、再開の翌日、惜しくも敗れた伊達公子のグラフ戦(=準決勝?)は、僕のテニス観戦史の中で一二の興奮の記憶だ。正直、あの雨を今でも恨んでいる。

単純なナショナリストではないつもりだが・・・テニス然り、サッカー然り、野球然り、柔道に至ってはもっと然り!! 国際試合を観戦する時の僕は、根っからのナショナリストになりきってしまう。はて、これが正しい観戦姿勢なのか否か?

もし僕がウィンブルドンの観戦席にいたら、レフリーから「サンキュウー・クワイエットプリーズ・ミスター」と、注意されかねないなと思う。(サッカーや野球なら、そんなのカンケイナイ!で、応援三昧で行けるのに、スポーツにも観戦マナーは色々あって面白いですね)

テニスの名試合は沢山ある。伊達と同時代の記憶をたどれば、ナブラチロアとグラフのデュースの応戦で、手に汗握ったのも記憶に新しい。

伊達公子は、僕の中ではJAPANブランドの代表の一つだ。10年のブランクを埋めて、国際舞台でどれだけやれるかは別としても、テニス界に「喝!」の効果は大きいだろう。松岡修三も熱いエールを送っている。何故かワクワクさせてくれるいいニュースだ。

伊達公子ガンバレ!

日本の、三十台後半の、カムバックスターが、ウィンブルドンのセンターコートでカッコよく戦って負けてくるシーンは、多くの人に勇気を配ってくれそうな気がする。(センターコートでは無くてもいいから、ウィンブルドンくらいまでは頑張ってくれたら、本当にすばらしい)

ブランドと柳本監督。

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メールの返事などを書きながら、何となくTVをつけていたら、全日本女子バレーの柳本監督が出ていた。

柳本監督は大好きだ。ガッツ一本やりで怒鳴りまくっていた前監督時代とは雲泥の差で、選手が生き生きと戦う様子を見るのが嬉しい。

柳本監督は日本を代表する名セッター猫田とほぼ同時代の選手で、不幸なことにポジションが猫田と同じセッターだった。全日本の晴れ舞台では頑張っても頑張っても、常にレギュラーは猫田。柳本は万年のベンチセッターだった。実業団では何度も優勝の実績を残し、技術も紙一重かむしろ上かと言われながら、全日本在籍中ただの一度もコートに上がることなく、最後のチャンスの年は、日本他西側諸国が全てボイコットしたモスクワ五輪の年だった。悲運の名セッターだ。

「猫田さんには、他の選手に彼のトスを打ちたいと思わせる”人間力”があった。僕にはそれが無かった」と、柳本監督はテレビで語っていた。「怪我をしてくれと心から念じた時もあった」と素直に語る姿を見て、またまた好きになってしまった。

”人間力”かな~? いわゆる定評だよな~。

それは”ブランド”に通じるものだな~と、仕事の癖を出しつつ見ていた。

ブランドは、受け手の心の中に出来上がるから、後発は実力だけでは崩せない。そして、崩せないことによって更にその差は広がってゆく。・・・これは、認知心理学の領域だ。猫田は、実力でレギュラーを獲得し、そのチャンスを生かして実績を積み上げ、監督と選手の信頼を一身に集めて不可侵のブランドを築いた。

全日本では一度の出番も与えられなかった柳本には、ついにその牙城を崩すきっかけが訪れないままに現役時代は終わった。そして猫田選手は39歳の若さで早世し、ついに伝説に昇華してしまった。僕にしても猫田は、好きを通り越して崇める存在だ。

マーケティングなら、カテゴリー(価値軸)を少し変えて戦えば克服も可能な問題だけれど、バレーボールにセッターは一人しか要らない。

でも、悲運の控えセッター柳本は今、全日本女子監督として圧倒的なブランドを築きつつある。僕などは、このまま協会に残り会長になって、日本のバレーを明るく強く変えていって欲しいと願っている。あなたには確かな人間力があると思う。少なくとも僕の頭の中では、そういうブランドとして揺るがない存在だ。

 

プロフィール

VM Lab 辻井 良一

1983年セールスプロモーションの企画制作会社「株式会社アイベックス」を設立。プロモーション・プランナーとして、「売れる仕組みづくり」をキーワードに、さ まざまな企業の販促キャンペーン、市場導入プラン等に携わる。日本初のネットキャンペーン、キリンビバレッジ社「ネットでFIREキャンペーン」などを手がける。
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25年間プロモーションの最前線で、「売れる仕組みづくり」に携ってきた私、辻井良一(DG&Ibex創業者)が主宰する、「これからのマーケティング」を考えるラボです。
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