政治と経済に思うこと: 2008年3月アーカイブ
ガソリン値下げ問題のナンセンス。
僕はもともと6:4くらいの左寄りだったが、それ以上に筋金入りの(?)ノンポリだった。
時を経てと言うか、年をとってと言うか・・・いまは、強いて問われれば6:4くらいの保守だろうか?相変わらずのノンポリ、ノー天気のままだが、国の政治のことは、世界との外交の問題と言う角度から気になるのが常だ。
今回の暫定税率問題、もうたいがいにして欲しい。
福田自民もいい加減だが、民主党もひどい(大昔の社会党を思い出してしまう)。
ガソリンが25円下がって、国が変わるか!! 国民に還元だ!? ガソリン消費の大半は業務用だろう。一か月下がってまた上がってどうなると言うんだ。
そもそも、民主党の政策の主眼が、ガソリン値下げを真ん中に据えているのならばそれはそれでよい。国民本位の税制策を示して、正面切って徹底的に戦えばよい。
今回はたまたまこの税法に期限が巡ってきただけだろう。それをチャンスに駄々をこねるようなやり方で廃案に持ち込み、一時でもガソリンの値段を下げて見せて、自党の存在感をアピールしようと言うことか?
日本は経済の文化財?!
週末の朝日新聞だったろうか、何気なく目を通していたら欧州の投資家から見た日本の経済のことが、また書かれていた。
曰く、現状での日本の存在は、ジャパンパッシング(無視)を通り越して、貴重な”文化財”的存在だそうだ。80年代のバブル景気、90年代の崩壊と、その後の処理のまずさ、2000年代に入って一瞬息を吹き返しそうに見えたのも束の間、改革の後退で再びさ迷うその姿が、他山の石と言うか、反面教師的に「ああなってはいけない」と言う教訓に見えるそうだ。
ううむ。よくぞそこまで言ってくれるものだ。
将にそういわれても致し方ないという自覚の反面、上っ面ばかり見るなよと言う意地のようなものも沸いてくる。
事実、日本の「現場」は頑張っている。例えばエネルギーの交換効率などの分野では日本の技術は群を抜いている。ここだ!ここだ!ここで頑張るのが良いと思う。
IT化の情報ハイウェイ構想と、$建ての金融商品力で経済の絶頂を築いたアメリカの時代の終わりは、今や誰の目にも明らかだ。膨大な資源力を背景に中国ロシアを始めとする”発展途上?の大国”の勢いもものすごい。
五輪ボイコット発言に思うこと。
サッカーの応援マナー問題、食の安全の問題、大気汚染の問題などがくすぶっていたと思ったら、極めつけのチベット暴動事件が起こってしまった。
にわかに巻き興った北京五輪ボイコットの論調を耳にして、僕は何だか肌寒い思いを覚える。
選手村の設備や、監督席の不備、果ては北京市内のホテルの共産党幹部による独占の噂など、この国の独尊的な姿勢と配慮不足に対する反感も一気に噴出す。
がしかし、それはそれ、これはこれだろう。五輪を、国際的な政争の具にするのは最も卑劣なやり口だと僕は思う。モスクワとロスと二回続いた東西陣営の相互ボイコットの愚を繰り返すつもりか。
安易なボイコット論は、まず、この機に向けて鍛錬を続ける選手達に失礼だ。祭典を楽しみに待つ世界中のスポーツファンにとっても、無礼極まりない発言だ。不買運動による意思表示や、外交対応の応酬とはわけが違う。
今になって、政治が五輪の参加・不参加を云々するくらいなら、IOCの開催地選定の時点から介入すべきだろう。世界市民としての自覚に欠ける国(本当は都市なのだが)は、五輪開催地にふさわしくないと。
中国はもともと一党独裁の統制国家だ。人権問題では問題も多い。だが、そんなことは開催地選びの時から分かっていた事ではないか。
これを政争の材料にして、世界中の善良なスポーツファンに冷水を浴びせるような安易な発言や行動は、ああ全くもって、どこかのおばかな国の、中央銀行総裁空席問題に通じるように思えてならない。
今年2度目の上海にて、$99円のニュースに接し。
上海F1層の価値意識調査を実施することになり、1月に引き続いて今年2度目の上海訪問となった。
円を人民元に換えたら、レートが16.7だったから、つい3か月前のおよそ15円という感覚に比べて約10%高い。
つい先日、大枚6万円を投じて手に入れたドコモの905シリーズは優れ物で、ここにいてもリアルタイムで株価も見られるしNIKKEI NETも読めるので、$が100円を切ったニュースはタクシーの中で読んだ。アメリカが2割引きのバーゲンで、中国は10%高ということだ。ユーロも相変わらずにお高い。
10%20%と気軽に言うが、50万の給料が60万に増えたり、40万に減ったりすると言えば家計は大変化だろう。そんなことが数カ月のうちに平気で起こるということだ。原油と金と小麦の高騰はさらに激しい。
ジャパンアズNo1と、世界にもてはやされていた時代。円が対ドルで100円を切り80円に迫った時のことを今でも鮮明に覚えている。何か誇らしい思いが充溢していた。高値の花のように崇めていた米欧が、自分たちの足元に膝まづいてくるような勝利感を覚えたのは僕だけではあるまい。
が、今回の99円にそうした高揚感は微塵もない。むしろ、多数決の暴力で、無理やりババを引かされている負け犬の思いがするのは何故だろう。
日銀総裁問題と、英エコノミスト誌の記事。
日銀総裁問題と世界の金融不安などで、今日12日の日経朝刊は久々に読み応えがあった。
とりわけ、第6面全面を割いて掲載された、英エコノミスト誌の記事”JAPA i N”の抄訳記事にはタイムリーさを感じた。
本国では2月の後半に発表された記事だから、日経は、民主と自民のねじれによる政治停滞が浮き彫りになる今日を選んで掲載したのだろうか。
曰く、苦痛に満ちたニッポン(=PAIN)。その停滞の原因を、政治の停滞が経済の停滞を招くと、高校生にも分かる歯切れのよさで整理してくださっている。
書かれていることの一つ一つに新味は無い。が、しかし、これは心ある親の説教のようなもので、聞く子どもの側は「そんなの分かっているよ!」と言って、一向に改めないのであり、そのことこそが問題なのだ。
米国ではなく、英国の経済誌であることも意味深い。心ある伯父さんの説教を聴く思いがする。阿部氏、福田氏、小沢氏の罪を整理したうえで、もう一人の犯人は”一向に懲りない有権者だ”と。結んでいる。
パクス アメリカーナの終焉。
米$が、対ユーロで最安値を更新中だ。ダウ平均も下げ続けている。サウジが$ペック制の維持を発表したが、世界の報道の調子は「サウジの情け」か「混乱回避の為の選択」と言う調子だ。
原油決済通貨の$離れもそう遠くのことではないように思われる。$の、インチキな魔法が解ける時がくる。
民主党の大統領候補選びが、空前のデッドヒートと騒がれているうちに、$を機軸とした世界経済のシナリオが崩れ始めている。同時にアメリカの傘の下での世界平和(パクス アメリカーナ)が終わろうとしている。
1989年11月。ベルリンの壁崩壊の中継は衝撃だった。ボーダレスの時代と呼ばれた90年代、東西冷戦の均衡構造が一気に崩れ、世界はアメリカの一人勝ちと、民族主義のくすぶりと言う厄介な構図に突入した。その後のことは、思い出すのは簡単だ。ソビエトの崩壊とロシアの復活、BRICSの台頭とユーロの堅調、日本の停滞(漂流?)だ。
爾来18年余。僕ら、戦後生まれ世代は「戦争を知らない子ども達」と呼ばれて早60歳に近いが、何と、「ベルリンを知らない子ども達」が参政権を持つ時代だ。世界が変わらないはずが無い。
この世をば わが世とぞ思う 望月の 欠けたることも なしと思えば(藤原道長)か?
振り子は振れる。 最後の花火の20年間を経て、パクスアメリカーナは終わる。


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