無益な話題: 2008年11月アーカイブ

ドバイ・・・バベルの塔の早すぎる崩壊?

ドバイ.jpg先週末、何気にTVを見ていたら、中東のバブルシティー・ドバイを取り上げた番組に出会った。

 
一泊3,000ドル以上の部屋ばかりのホテルと言うだけでも常軌を逸していると思っていたら、今度は一泊30,000ドルのスイートができて、OPENセレモニーの一夜に2,000万ドルだという。

しかしそのドバイが、実は速くもバブル崩壊の危機に蝕まれつつあり、不動産の流通に大きな停滞が見られるという。

パイナップル型に形どられた埋立リゾート。バベルの塔のような500メートル超のビル。ドバイの人工海岸には、欧米のリッチマンたちのヨットが並びひしめき、美女が闊歩すると聞いていたが・・・華やかな表向きの裏側では、どうも、かなり真剣にダウントレンドが同時進行中の様相だ。

無理もないかも知れない。世界恐慌のこのご時勢だ。さすがのバブル紳士達も、ちょっとは考え、浪費にためらう事情には事欠かない。・・・ドバイのバブルに多少の陰りが出るのも当然だろう。

21世紀のバベルの塔は、完成も見ずに崩壊するのか。

だが、しかし、それでも、やっぱり、きっと・・・・中東のオイルマネーの勢いは、この四半世紀は揺るがないだろう。その勢いに群がる世界のマネーも、中東を除いて、さて何処へ行けばいいのやら・・・消去法で考えても、中東の景気は世界をリードするはずだ。ドバイのバベルが、一気に崩壊することは無いと思う。多少の見込み違いには見舞われるとしても・・・・。

バベルの塔の教えは尊い。人間はいつもやり過ぎては懲りる生き物だ。いや実は、懲りずにまた繰り返す生き物なのだが・・・。

世界を牛耳った、あのCitiが大幅な縮小だという。米国流金融ビジネスはわずか四半世紀の謳歌の後に、世界にばい菌を撒き散らし、多大な後始末の労苦を押し付けて一線を引いた。

今や世界のお荷物に成り下がった訳だが、この四半世紀にあなた方がやったことの後始末の負荷は大きい。

だがまあ、しょうがないか。世界が、彼らの幻術に踊った結果だ。皆に責任がある。

だがそのCitiの政府救済依頼は、デトロイトのビッグ3が政府の援助を求めている様子とは一味違う。

やはり大きな矛盾を感じる。

 

風の谷のナウシカ。

マネーと言う核爆弾が爆破してしまった。

人々は、その後の世界を、風の谷のナウシカのように生きなければならない。

 

世の中の、あらゆる枠組みが変わろうとしている。

何時の世でもパラダイムのシフトは、一定以上の苦痛を伴う。

経済とか政治とかマーケティングとか事業とか、そんな今までの区分も定かではなくなるくらいの勢いで、20世紀型の世界が新しい構造の必要性を訴えているように思える。

価値を計る「共通尺度」として置かれていた「マネー」は、経済やマーケティングはもちろん、事業や政治のうえでも揺るがない「絶対尺度」だったわけだが、そのマネーが、価値無き意思を持って暴走し、破綻し、既存世界を叩き壊してしまった。

ここまで、完膚なきまでに叩き壊してしまうと、きっともう元には復さないだろう。格付け機関や時価会計などの、一見合理的で正義に見えたルールも、結局はマネーの暴走を補助する道具だてだった訳だ。

もう世界は立ち直らないと言っているのではない。きっと立ち上がる力を人間は持っている。

ただ、次に世界にはきっと、新たな「尺度」が生まれるだろうと感じている・・・マネー以外の。

 

グローバルとは厄介なものだ。地球は狭い。

米欧の、しのぎを削るマネー合戦とは一線を画して自立していた北欧のような経済圏にも、今回の経済騒動の余波は及ぶ。

クリーンエネルギーの普及に国を挙げて取り組んでいる北欧の美しい森にも、他国起因の酸性雨が振リ注ぐ。

プロフィール

VM Lab 辻井 良一

1983年セールスプロモーションの企画制作会社「株式会社アイベックス」を設立。プロモーション・プランナーとして、「売れる仕組みづくり」をキーワードに、さ まざまな企業の販促キャンペーン、市場導入プラン等に携わる。日本初のネットキャンペーン、キリンビバレッジ社「ネットでFIREキャンペーン」などを手がける。
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25年間プロモーションの最前線で、「売れる仕組みづくり」に携ってきた私、辻井良一(DG&Ibex創業者)が主宰する、「これからのマーケティング」を考えるラボです。
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