マーケティングの話: 2009年6月アーカイブ

ブランドになった・・・UNIQLO。

UNIQLOは・・・今や、押しも押されもしないBRANDに成長した。と、改めて感じる。

先週の週末、ユニクロの15段の新聞広告に目を止めた方は多いのではないだろうか?

メンズのCool Bizコーディネートを提案するカラーの広告だった。シャツ、タイ、パンツ、ジャケット。全てのアイテムにさりげなく価格が入っていたけれど、ちなみにジャケットは3000円台だったように記憶するけれど、そのメッセージはとてもクールでスマートに、心地よく感じられた。

・・・売らんかな(買って欲しい!)という欲ではなく、爽やかなNewsのようで、商品広告が、そのまま企業広告になっているようないわば理想的な域に達しているように受け止められたのは・・・僕だけかな?

新聞を埋める広告がどれもこれも、通販の広告などの、いわばチラシのような広告になってしまって、寂しい!と、以前に書いたことがある。その傾向はいよいよ進んでいる中で、UNIQLOのあの広告は、僕にはちょっと印象的だった。

BRANDとは何だろう? と、構えて語るのはとても難しいのだけれど、一つの尺度では?と思われるのは「そこに、意思があるか?」と言う問いだろう。

「意思」「思想」「志」「信念」「ポリシー」「スタイル」「メッセージ」・・・言い換えは色々可能だけれど、つまりは、ぶれない信念であり、かつ、重要なのは、それが人の約来たっているという確信だろう。

自分たちが「提供する価値」が、他にはまねができない唯一の価値で、必ず、それを求める人の役に立っていると確信している自信だろう。

300,000円のジャケットを売るLANVINもその意味ではBRANDであり、3,000円のジャケットを売るUNIQLOも確たるBRADだと感じた。

広告電通賞/第62回

広告電通賞の最終審査会に29日金曜日参加してきた。

今年の総合広告電通賞は・・・サントリー。テレビ部門、ポスター部門、SP部門などで電通賞を取り捲っての受賞だった。対抗馬になったのは、パナソニック。両社とも、最近の受賞常連社だ。

広告業界に激震が走る中だが、62回の歴史を誇るこの賞の選考は、何時に変わらない流れで進んだ。雑誌とラジオの部門ではパナソニックが、新聞部門では学研と味の素が受賞している。

62年前と言えば・・・昭和22年。あの、吉田英雄氏が社長就任に当たって制定した賞だ。民放TVのスタートが昭和28年のことだから、やはり相当に古い。日本を代表する広告賞のひとつと言って過言は無いだろう。電通が、この賞を大事に守り育ててきていることにもうなづける。

僕はと言えばここ十数年、SP部門の審査の末席を汚しているだけなのだけれど、それでもやはりさまざまな感想を禁じえない。今年のSP電通賞は、サントリーのプレミアムモルツ。講談社の「社長島耕作」とのコラボで、島の社長就任披露パーティーの乾杯のビールが「プレミアムモルツ」だったと言う仕掛けで、バーチャルに展開して上手に話題を取った。一昔前なら、缶コーヒーやビールの派手な応募抽選プレゼントが、受賞の常連だったわけで、この部門では最近様変わりが著しい。

同じような仕掛けのもう一社が、新設された「ベストキャンペーン賞」をとっている。サザエさんのシナリオを背景に、大人になったカツオとワカメが登場した、「大人グリコ」のCMキャンペーンだ。

島耕作、サザエさんファミリー、どちらも、日本人の心の奥深くに構築された「共感のシナリオ」の上の、上手に自社ブランドを重ねた手法だ。

僕は・・・個人的にはこの手が好きだ。ソフトバンクの白い犬のお父さん家族が、パワーで作ったIMCだとしたら、これらにはそれとは違う技を感じる。

もう一つ、やはり新しいインターネットの部門では、ユニクロが受賞している。TOKYO FASHION MAPと言う、大仕掛けを展開した。

ここにも何か新しい胎動を感じた。

 

 

プロフィール

VM Lab 辻井 良一

1983年セールスプロモーションの企画制作会社「株式会社アイベックス」を設立。プロモーション・プランナーとして、「売れる仕組みづくり」をキーワードに、さ まざまな企業の販促キャンペーン、市場導入プラン等に携わる。日本初のネットキャンペーン、キリンビバレッジ社「ネットでFIREキャンペーン」などを手がける。
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25年間プロモーションの最前線で、「売れる仕組みづくり」に携ってきた私、辻井良一(DG&Ibex創業者)が主宰する、「これからのマーケティング」を考えるラボです。
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