マーケティングの話: 2008年11月アーカイブ
CSR/とりわけCRM型のむずかしさを考える。
明日19日の午後に、「ネピア千のトイレプロジェクト」を題材としたシンポジウムが開かれる。
その中で語られるテーマーに関してのMTGを、先週持った。
メンバーは、ネピア、雑誌オルタナ、ユニセフ日本協会、井上教授と僕らVMLだ。
議論が白熱したのは、企業のCSRは・・・マーケティングか否か?のとらえ方に関してだ。
「ブランドへの支持を取り付ける”為の”CSR」はバッテン。
「企業の”志”から生まれたCSRが”結果”として支持される」のはマル。
ううううむ、むずかしい。紙の裏表の議論だが、そこには真理が潜む。
この議論は結局は、ブランドの、或いは企業活動自体の、サスティナビリティーの原点に至る。
そも・・・マーケティングとは何か?企業活動とは何か?何が営利で、何処までが社会貢献か?
CRM(コーズリレイテッド)型で、商品の販売と寄付を絡めるタイプの場合はさらにむずかしい。
企業の意思と、お客さまの善意と、売上や利益や競合とのシェア争いなどの問題が、事実として周辺に見え隠れしてくるからだ。
ただ、案ずるより生むが安しの面もある。
ネピアが実施したアンケートでは、なんと98%の消費者が、購買が寄付につながるCRM型のキャンペーンは「日常の買い物が社会貢献になるのでとても嬉しい仕組みだ」と感じてくれている。
付いて行けない話に、付いて行くコツ?
マルキューノファッションニモ、3ダンカイアッテ、ソノナカノ、マルキューアッパーヲネラウト、MGZデイエバブレンダニナッテ、サラニイケバグラマラスニナル。ナッツモヨクテ、エッグハ?ダ。シブヤトハラジュクノブンカハ、アカモジケイトアオモジケイニ、ハッキリワカレテイタノガ、サイキンデハ、ソノリョウホウヲ、ヒニヨッテツカイワケルソウガシュツゲンシテイテ・・・・アタラシイジダイニハイッテイル。
ひょんなことから、新興のグラマラスアクセサリー、ギラギラBrandのプロモーションにちょちょっと係わることなっている。
リンカ、インリン、マリア・・・ならまだわかる。
桃華絵里・・・椿姫彩菜・・・十文字舞・・・キンキラキン・・・・正直、知らない固有名詞が飛び交って、実際のところ???の連続なのだが・・・ここが不思議なところで、30分も付き合えば全体の構造がつかめてくる。
もう10年以上も前から、固有名詞では付いてゆけない経験を繰り返している。それでも何とかまだ現場でも役に立つのは、馬齢を重ねるうちに身に付けた”構造理解力”の賜物だ。
引きで見ればいい。自分が体当たりで体感した過去の歴史の枠に置き換えてみると、今と未来が見える。
歴史は繰り返す。繰り返すが、決して同じところには戻ってこない。行きつ戻りつ必ず、少しずつ進化した新しいところへ行く。
このことさえ判れば、今の波に乗り、次を捕らえるツボがわかる。
団塊の世代の次を担った沈黙のゼネレーション。今、40代後半の世代がいよいよチカラを見せ始めた。ニッポンは面白い時代に入る・・・と、感じる。
僕ら世代の役割も見えてくる。
広告業界の悲鳴。
あちこちで恐ろしい話を聞く。
大手広告代理店の扱い高と利益の水準が、前年比でとんでもないことになっているようだ。
ネット広告の世界はさらにひどいとも???
新聞、雑誌、TVのメディア界でも・・・今ならとんでもない値段で枠が出てくるとも聞く。
そも、「広告」とは一体何(だったの)だろう。
他社がやるから当社もやらなければ、よそがやる前に当社が機先を制すれば・・・・・・。
では、みんなで一斉に、一回全部止めてしまえば・・・・売上はどうなるのだろう?
決して、ZEROになるとは思えない。
おそらく、現在までに培われてきたブランドの実力に比した割合で、それぞれに売れるのだろう。
前回の「今時CSRなんて気取ってる場合か?」の疑問に戻る。
では今時、タレントにっこりの広告や、オマケ付きの販促策に知恵と力を使っている場合だろうか?
「広告は虚業だ」と言われつつ、虚構の上に仇花が咲き誇る時代が続いてきた。
今、まさに、その虚構の構造が崩れつつある。
みんなで一斉に、一度全部止めてみた時、本当に必要で、有効な広告の姿が浮かび上がる。
媒体の価値と効果も自ずと見え、利用価値基準の適正価格が導き出されるはずだ。
90年のバブルの後に、不動産価格が投資価値基準から利用価値基準に大きくシフトして、新しい秩序が生まれた。(もっともその後に、またまたバブルがやってきて、またまた崩れたのだけれど・・・・)
広告と媒体の世界にも、そんな基準の見直しがやってきそうだ。そんな時に、本当の広告会社の役割は何だろう?本当のマーケティングの課題は何なのだろう?本当の、メーカーの使命とは何なのだろう?
痛みの中で、真理に近づく時かも知れない。
CSRの公演での質問。
去る6日木曜日。ある代理店のコアメンバーを前に、90分ほどの時間をかけて、20世紀型のパワーマーケティングの終焉からCSR型のマーケティング発想へのパラダイムシフトの潮流に関してお話をさせてもらった。
公演を終えて、質疑応答へ。
その際の聴講者からの質問。
「ブランドのサスティナビリティー/企業の志し/ブランドの人格・・・みんな正しい正論だけれど・・・”そんなひま無いベヤ!!”ってのが実感なんだけど、現場はどうすればいいの?」
「・・・・あなたはどう思いますか?」
と、切り替えして間を稼いだ僕だけれど・・・実際のところよくよく解かる質問だった。
続けて僕は言った「では、今効きそうな小手先の施策を続けけて・・・それで、本当によくなりますか?先が見えてきますか?競合とシェアを争う時代は既に終わっているんですよ、自分のブランドが、顧客に何を提供できるかだけを真っ直ぐに見て、それをメッセージする。・・・つまり急がば回れだと感じているんですが・・・・」
・・・実のところ、この議論はかみ合わない。
思い出せば1990年頃にもこんなことが論じられた。例えば、当時瀕死の重症に陥っていたN自動車。S化粧品。Kビール。・・・何をやってもダメだった。だめになればなるほど、古いシバリの中での小手先の工夫が増えた。そして戦うほどに、新しいパラダイムに負けた。・・・・・・そして、誰の目にも負けが現になった頃に、やがて新しい時代が来た。
どうせ逃げ切れない、殿戦(シンガリ戦)だと感じた。シンガリ戦は消耗戦だ。どんなに優秀な武将や兵士を投入しても必ず負ける戦だ。そのシンガリが身を挺して本体を逃がしている時間のうちに、本体は逃げ切って立ち直らなければならない。
そうでなければシンガリ戦に命を落とした人たちに報いられない。
つまり、シンガリ戦を戦いながら逃げるこの戦に正義はなかったのだ。ここを逃げ切って、次の”正義ある戦”を戦う体力を温存して、捲土重来を図ると言うのが筋だ。
マーケティングを”戦争”に例えて語ることはやめたいと思っている。でもついつい、そうした方がわかりやすい局面にも対面する。困った現実だ。
@コスメShopがオモシロイ。
あの@コスメが、リアルの店舗を展開中だ。
僕の古巣のDG&Ibexがその展開をサポートしている。
@コスメショップの発想は、RankingRanQueenの発想に似ている。
@コスメをマーケティング的に活用しているコスメメーカー(≒ほとんどのメーカー)に、リアル店舗 兼 PR&プロモーションの拠点を提供して、「場」と言う「媒体」の媒体料をとりつつ、実際の小売のマージンも稼ごうと言ううまい商売だ。
ランキンランキンは、東急電鉄の新事業として、Netの後ろ盾無しにむしろ小売業のノウハウから発想して成功を収めた。
@コスメショップの方は、Netでの成功を後ろ盾に、リアルのコンタクトポイントに新たな可能性を求めている。面白い試みだと思う。
そう言えば、昨年だったろうか? サンプリングラボがデビューしたが、その後の評判をあまり聞かない。
原宿と言う立地を武器に、トレンドリーダーのF1層との効率的な接点開発を狙ったようだが、実際は、沿線から無料のサンプルほしさに集まってくる、貪欲主婦のたまり場と化した感がある。
なかなか難しい。
だが、これらの「場の提供」×「情報の提供」のビジネスモデルは、クロスメディア化の進むこれからに、覆いの有望は着想だと確信する。
そういえば価格コムインシュアランスと言うのもあった。
価格コムの比較購買のDNAを、保険選びのコンサルティングに移植して、リアル店舗の対面販売で、全保険会社の保険商品を、顧客ニーズに合わせてリコメンドして販売するビジネスモデルだ。好調と聞く。


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