マーケティングの話: 2008年10月アーカイブ

ネットプロモーションのこれから?

「ネットプロモーションのこれから」と言うテーマで来週、講演を頼まれている。

ようするに"How to"のヒントを求められている訳で、実はこれがなんとも辛い。

ネットプロモーションの世界に新しいHow to はいくらもある。それこそ雨後の竹の子のように続々と現れる新手法が山ほどある。

しかし・・・僕の本音で言えばそれらはみな、枝葉末節のアイディアレベルであって、どれも本物ではない。・・・・と言うか、どれも本質を見ていないがゆえに、全く間違いだらけの手法でしかない。

要するにネットは、本質的に生活者側の道具であるのに、売り手側の理屈でチャンスを探す工夫ばかりだから、どれもこれもチャンチャラおかしくて本気で考える機になれないものばかりだということだ。

プロモーションを仕掛ける側の技術で、思うとおりに人を踊らせることが出来たのは、もうはるか昔の1way Communicationの時代の幻想でしかなく、今は(&これからは)もう全く通じない。さらに言えばそれが通じると思って手法を探す姿勢自体が否定されると僕自身は思っている。

なのに、こうした依頼者(&受講者)は、ネットと言う新たなメディアが発展しているのだから、新たな有効手法が開発されているはずだ→それを教えろ。と言う論法に何の疑いも持たない。

来週僕はしゃべる。

神の奇跡を求めて集まる人々に、禅の修業を教えるような変な講義になる。

でも、心ある幾人かには本位が通じるはずだ。

 

TVCMに最近の傾向を感じる。

ふと気がついた。

ペプシNexだったっけ?さまざまなタレントが代わる代わる登場して、等身大(超身大?)のペプシの横で、こいつはうまい系のコメントを語る。

どこかの毛染め材のCMもやはり、タレントと等身大の商品パッケージだった。

商品パッケージの露出狙いが激しいのは、TVと言うメディアのリーチ効果の大きさへの理解と、反面ではその理解形成効果の限界を知ってのことだろう。

 

只今夜11時半。先ほどから延々とハイテンションのSPOTCMが続く。

正直言って・・・見ているのが辛い。目と耳に辛い。

TV嫌いになる理由のひとつだ。新聞ではこの被害にはあわずにすむ。

リーチリーチリーチ。とにかくこの商品を買って欲しい! BuyMeメッセージの連呼連呼だ。

1990年代の不況時を思い出す。

それまでの上昇機運の時には、美しくメッセージ性豊かな広告が多かったのが、一気に「チラシ風」のハードな広告にシフトした。

例えばクルマの広告が、気取ったイメージ広告から、安売り合戦の企画広告、展示会広告に一変した。

気がつけば今がそうだった。

バラエティー系の番組の多いこの時間帯に挿入されるSPOTは、どれもみな前後の脈絡などにはお構いなし。わが社の商品を買え買え買え!の連続だ。出稿する側の割り切りと言ってもいい。TVの役割はここまでだと。

広告の二極化を感じる。

一方の流れが、こうしたリーチオンリーの商品広告と言う割り切りの流れ。

もう一方の流れが、いわゆるCSR系の企業イメージ広告の急激な増加だ。

だが・・・・・どちらにも早晩限界が来ると感じられる。

15秒では人は何も理解できない。

TVと言うメディアの広告効果の理解と使い方を、根底から変える必要が迫っているように思う。

 答えは・・・・コンテンツだ。

プロフィール

VM Lab 辻井 良一

1983年セールスプロモーションの企画制作会社「株式会社アイベックス」を設立。プロモーション・プランナーとして、「売れる仕組みづくり」をキーワードに、さ まざまな企業の販促キャンペーン、市場導入プラン等に携わる。日本初のネットキャンペーン、キリンビバレッジ社「ネットでFIREキャンペーン」などを手がける。
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25年間プロモーションの最前線で、「売れる仕組みづくり」に携ってきた私、辻井良一(DG&Ibex創業者)が主宰する、「これからのマーケティング」を考えるラボです。
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