マーケティングの話: 2008年5月アーカイブ

CSRじゃなくって、CRSが正しいのでは?(注:重箱のスミ論議です)

昨年秋に、現Value Marketing Lab.を立ち上げさせていただいた。

それに前後して動き出したCSR型でコーズリレイテッド型の、ユニセフさんとのパートナーシップのプロジェクトが、いよいよリリース間近になってきた。

4月には東ティモールを視察訪問し、今月は、6月中旬の記者発表会に向けての準備で大わらわだ。

でも、正直楽しい。

僕の業界スタートとなったSP企画会社”Ibex”の時代、代理店様のお先棒担ぎの企画書作りで徹夜徹夜の毎日だった昔から見ると、現在只今の、この忙しさは心地いい。

ところで、今、まさに旬の?「CSR」とは、Corporate Social Responsibilityの事だが、実は僕はこの「CSR」という概念に若干の(或いはそれ以上の)疑念を持っている。

「CSR」じゃなくって「CRS」なんじゃないの?・・・ ・と言う疑問だ。

(何をややこやしい?!と、おっしゃらずに、御用とお急ぎの無い方だけに聴いていただきたい)

ある広告賞、SP部門の選考会に参加して。

今年で61年目を迎える、大手広告代理店の広告賞/SP部門の選考委員を10数年ほど前から受けたまわっている。

今日はその最終選考会だった。

この広告賞には、華やかな部門が沢山ある。新聞広告部門、テレビ広告部門、ラジオ広告部門、ポスター、雑誌、公共広告・・・Etc.

SP部門は長年、その末席を汚してきた観がある。初期には、POPの出来栄えコンテストのようだったらしい。僕が参加させて頂いた頃からは、いわゆる”SPキャンペーン”の目立ち度コンテストの様子だった。

受賞の常連は、缶コーヒーのプレミアムキャンペーン、航空会社の機体ペイントキャンペーン、インスタントラーメンのキャンペーンなど、大規模で世の中の話題になったようなものが例年選ばれてきていた。

数年前から、この部門の選考基準が揺れ動いている。

何を課題にして、どんな成果を達成したのかを評価の基準にしないと、おかしいのではないかと・・・・。

これがまた、難しい。

商品広告から、ブランド広報へ。

”Buy Me” のメッセージを届けて反応を得る手法という意味では、広告の使命は半ば終わった。・・・もう効かないからだ。

効く時もある。よほどの革新的な機能やサービスが、生活者に新しい可能性を提供する時だ。

3時間でNYまで行ける便が飛び始めます。 エイズにかかっても必ず助かる新薬の発売です。・・・・ダウンロードするだけで1000曲を持ち歩ける新しい音楽プレーヤーの登場です(=iPod)。

こうした画期的内容なら”広告でも効く”。

だが、おかしな事にそうした場合は、”広告”は不要だ。

発表するだけで、あっという間にNewsが世界中を飛び回り、問い合わせが殺到する。

2001年10月にスティーブ・ジョブスにより発表されたiPodのNewsは、会見のその場からBlogで発信され、配荷前に予約で売り切れた。

余りにも有名なCGMの先駆事例だ。

 

広告とSPはどこへ行く?

今振り返れば、僕がアイベックスを旗揚げした直後の85年頃は、日本のマーケティングで”SP”黎明の時期だった。

インスタントラーメンのシェア争いで、応募抽選プレゼントの景品に”何をつけるか”で、売上が変わったのだ。きつね丼べいと、出前一丁の、オモシロプレミアム開発合戦だったりした。(その流れはBOSSとJOGEAの缶コーヒープロモーション合戦となって2000年頃まで続く)

マクドナルドの販促キャンペーンで、クイズゲームのスクラッチがヒットすると、来店客数が何十パーセントも伸びたりしたのだ。つまり、話題的なSPがPRになり得た いい時代だった。(さらにその前は、新商品の投入と広告がそのままPRになる、もっといい時代だった訳だが)。

広告とSPは”アイディア”の世界だと信じられていた節がある。今はそんな事を信じている人は・・・多分いないだろうが・・ちと不安?(笑)

”アイディア”と言う言葉は、その頃から嫌いだった。 たまたまの思い付きではなく、正解を探し出す”知恵と力”だろうと、その点では結構、意地になって仕事をしていたかも知れない。う 

”何が人を動かす力なのか”そこを正しく読みきらなければ、表層のアイディアなどは滑ってしまうだけだろうと、それには拘って考えてきたつもりだ。

プロフィール

VM Lab 辻井 良一

1983年セールスプロモーションの企画制作会社「株式会社アイベックス」を設立。プロモーション・プランナーとして、「売れる仕組みづくり」をキーワードに、さ まざまな企業の販促キャンペーン、市場導入プラン等に携わる。日本初のネットキャンペーン、キリンビバレッジ社「ネットでFIREキャンペーン」などを手がける。
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25年間プロモーションの最前線で、「売れる仕組みづくり」に携ってきた私、辻井良一(DG&Ibex創業者)が主宰する、「これからのマーケティング」を考えるラボです。
www.vmlab.jp

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