マーケティングの話: 2008年1月アーカイブ
カバヤはカバを飼っていた。
カバヤ食品は岡山の名家(野津家)だが、岡山の銘菓ではない。全国配荷の菓子メーカだ。
と、寒いシャレを言いたくて書くわけではないが、今日、ある業界雑誌(アイエムプレス)に寄稿する原稿の締切日で、せっせと仕事のことを考えていたら、突然一二年ほど前に訪問させていただいた岡山のカバヤさんのことを思い出した。
カバヤ食品は昭和21年、戦後間もない時代の設立で、甘いお菓子に飢えていた日本の子供達に、美味しさと楽しさを配って歩いたサンタクロースのような会社だ。創業の志とその後の事業展開は見事に筋が通っている。明治製菓は当然明治の創業?(かと思ったら大正5年の設立だった)。森永は明治43年の設立、グリコも昭和一桁の設立だから、カバヤは言わば後発の新興企業(≒ベンチャー)だった訳だ。
この会社は「宣伝上手」で人々の心を捉えた。その代表が、「カバの宣伝カー」だ。
実はカバヤは、宣伝カーをカバ型にしただけではなく、何と本物のカバ(カバ子)を飼っていた。昭和28年に一歳で来日してカバヤのキャンペーンガールとして活躍したカバ子は、実は現在も石川動物園で健在だと言うから嬉しい。
カバヤは、宣伝は上手だったが、広告が下手だったのかも知れない・・・と、今日ふと思った。
ロイターの伝書鳩。
伝書鳩を使って通信した歴史はBC5000年のシュメールに見られ、BC3000年のエジプトの漁師には漁況を伝える手段として定着していたらしい。それなら、BC450年マラトンの丘でアテネがペルシャ軍に勝った知らせを42.195キロも走って死ぬことも無かったろうにと思うが・・・そうも行かないのが人間の知恵と行動の限界だ。
伝書鳩と言えば、ワーテルローの戦いの結果(英国の勝利)を伝書鳩でいち早く知ったロスチャイルドが、一世一代の大芝居で、英国の公債を売りから入り、周囲が狼狽して一気に下がったところを買い集めて、一夜にして巨万の財を成したという話が有名だ。ナポレオンのフランス帝国軍がワーテルローでイギリスプロシアの連合軍と戦った、ワーテルローの戦いは1815年(≒200年前)のことだ。
ドイツ人のポール・ジュリアス・ロイターが1850年に設立したロイター通信社の主要通信手段は伝書鳩。51年には英仏海峡に海底ケーブルを施設してロンドン・パリの相場情報を配信を始めたが、世界中から情報を集め配信する機動力の主体は長く伝書鳩だった。
第二次世界大戦に臨んだイギリス軍は、50万羽の軍用伝書鳩を持っていたという。それを妨害する為に、ドイツ軍は鷹を使ってはとを襲わせた。1940年代(わずか半世紀前)の本当の話である。
僕は、広告コミュニケーションの話しをする時に、よくこの話を例えに出す。


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