小さな気づき: 2011年7月アーカイブ
草の根のNPO法人をお訪ねして。
先週、クライアントのCSR活動のお手伝いで、東北地方の災害支援活動に取り組むNPO法人さんを数軒回ってきた。
みなさん素晴らしい活動をされていて、頭の下がる思いだった。(活動紹介はこちら→「支える人を支えよう!」)
その中の一軒、仙台市のNPO「ワンファミリー仙台」(代表:立岡学氏)は、もともと、ホームレスの方々の自立支援に取り組んでこられていて、今回の震災直後には、緊急の炊き出しなどで大活躍された団体だ。
立岡さんのお話を伺っていて、目からウロコの感を覚えた。
「一つの社会問題を、もう一つの社会問題と絡めて、双方の解決を考えてみるんです」と、言われた時はすぐにはぴんと来なかったのだけれど、氏のNPOのスタッフの半数以上(7~8名)の方々が、もと路上生活経験者だと言われてやっとわかった。
路上生活者の方々の見守りや、炊き出しのお世話を、当の路上生活者の方々と一緒に進めるのだという。
朝の炊き出しを始めるにあたって、「みんなで公園のごみ拾いをしてから朝ごはんにしよう!」と言う活動から始まり、やがてその活動の世話役を買って出たホームレスの方を、徐々にスタッフにして行き、自立のためにアパートを借りる際の保証人にもなり、ホームレスケアの事業を拡大していった。それでも、引き取り手の身寄りもない中で生涯を終える方もいる。だから”ワンファミリー”≒「一家族」と刻んだお墓も用意したのだと聞いたとき、僕は不覚にもハンカチを取り出してしまった。
今回は、そんなスタッフたちが震災の当日夜から炊き出しを実施し、さらに全国から寄せられた支援物資を必死で種分けし、行政の手の行き届きづらい孤立被災地などにせっせとトラックで運んだそうだ。
物資を持って避難者を訪れた際に、最初は警戒されてなかなか受け取ってもらえず、急ぎ、市や県から証明書を出してもらったという、「なにしろ、うちのスタッフ・・・ちょっと見てくれが恐い人も多いもので・・・あとでドーンと請求書が来るんじゃないかとか、警戒されちゃったんです」と、氏は笑いながら話してくれた。周囲のスタッフたちも、にこにこと忙しく働いていた。今も、そうした避難者たちの見守り訪問を、スタッフたちで行っている。
その立岡氏のNPOなどが中心となり、今後は、老人などの孤独な避難生活者の見守り事業を大規模に進めるという。仙台市から委託を受け、60人規模の見守り活動者を雇用して行くそうだが・・・当然、雇用対象者は、今回の震災で職を失った方々で、その見守り訪問活動のコーチ役には現スタッフたちが当たる。
一つの社会問題と、もう一つの社会問題を絡めて考える。と言う氏の発想は、恵まれた立場にある人々の、罪滅ぼし程度の慈善事業とは一味違う深さを持って、僕に何かを教えてくれた気がした。


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