白鵬まさかの3連敗で・・・

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白鵬が10日目からまさかまさかの3連敗で、13日目にして大関把瑠都の優勝が決まっってしまった。僕は把瑠都が嫌いな訳ではないから、彼の優勝は喜べるのだけれど・・・この白鵬の失態はいったい何なのだろう。

10日目の鶴竜戦。あの立ち合い、あの「待った」が全てのような気がする。

相撲には相性があるという。どんな大横綱でも多少の苦手はいて(白鵬の場合は69連勝の記録更新を阻まれた稀勢の里か?)その克服は難しいというが、白鵬は鶴竜を全く問題にしていなかった。これまでの対戦成績は20勝0敗だ。

その白鵬が、立ち合いをためらって自分から立ち上がって待ったをする。解説の元舞の海が「白鵬は何か嫌な予感がしたんでしょうね~鶴竜の気迫に」といった言葉が終わるか終らないかのうちに立ち会って、結果は初の一敗。それも変化や奇手ではなく、真向あたって、渡り合って寄り切られての負けだ。

関脇鶴竜、モンゴルウランバートル出身27歳。大関を期待される逸材の一人だが、勝利後のインタビューは感動的だった。白鵬に勝つということはこれほどのことなのかと、改めて思った。

この一敗はいいが、翌日、日馬富士に変わられてあっけなく二敗。

これがよほどのショックだったのか、昨日13日目、琴欧洲にまで寄り切られて土俵下に転げ落ちて、把瑠都に早々と優勝をプレゼントしたのはちょっといただけない。

横綱白鵬26歳。敵役の朝青龍が角界を去った後、八百長疑惑で屋台骨の揺らいだ大相撲を一人で支えてきた感がある大横綱であり、大人物だと、僕は応援を惜しまないが、一つ気がかりなことがある。

土俵に上がって仕切り直しを繰り返し、時間いっぱいの声がかかって、さあという中、最後の塩を取りに帰る時の仕草だ。振り向きざま、それまでとは全く違う早いリズムで、気迫を込めて塩に向かう。腰を落とし、足運びもずり足のような、戦闘姿勢を取って塩にもどり、汗を拭って気合を入れる。・・・・2連敗目となった日馬富士戦の時も、この動作が激しかった。

こうした気合の入れ方は、朝青龍が激しかった。勝った相撲でガッツポーズをして大ひんしゅくということもあったが、僕は、時間いっぱいの時のあの仕草の方が嫌いだった。これは総じてモンゴル出身の力士に多い。

その点、白鵬は気品があっていいと思っていたのだけれど、今場所久しぶりに何番かを見たら、白鵬の仕草にもそうしたものが伺えた。ご存じ高見盛の自己催眠パフォーマンスや、琴奨菊のイナバウワーは、土俵の脇で、これから勝負に向かう時の動作で、愛嬌があっていい。問題なのは、土俵中央から塩に帰る時の仕草だ。土俵の上では常に、美しい品位と気迫を保ってほしい。それが、相撲が他の格闘技と違う美の原点だろう。

横道にそれてしまった。さて今場所は大変な場所になってしまったけれど、今日14日目にはぜひ立ち直って欲しい。そして、千秋楽結びの一番には、万全の精神状態で臨んでほしい。把瑠都の初優勝に、全勝の”オマケ”までは進呈しないで良いのではないか?

そして把瑠都だ。ぜひ今までの不安定から抜け出して、この調子(今場所は、勝ち方を覚えたという感じがする)で、綱を手にしてほしい。把瑠都が横綱になれば、大関は四人に減る。鶴竜の席も空くというものだろう。

栃錦、若乃花時代からの相撲ファンの僕だ。時代は変わって、外人力士ばかりの大相撲になってしまったとはいえ、相撲には他にはない”華”がある。この文化を、これからも長く楽しませて欲しい。

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プロフィール

VM Lab 辻井 良一

1983年セールスプロモーションの企画制作会社「株式会社アイベックス」を設立。プロモーション・プランナーとして、「売れる仕組みづくり」をキーワードに、さ まざまな企業の販促キャンペーン、市場導入プラン等に携わる。日本初のネットキャンペーン、キリンビバレッジ社「ネットでFIREキャンペーン」などを手がける。
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