マーケット・イン?プロダクト・アウト?
マーケット・インか?プロダクト・アウトか?
今日は、久しぶりに(本業の?)マーケティングのお題を一席(笑)
昔は、というのもおかしいが、ついこの間までは・・・いや、きっと今でも??
これからの?新しいマーケティングは、消費者の意を汲んだ「マーケット・イン」でなくてはいけなく、作り手の側の考えでの商品作り=「プロダクト・アウト」は、古い、あるいは間違った、発想である。と教わり、そう信じてきていたものだ。
さて、本当にそうだろうか?と、近頃つくづく考えることが多い。
よくよく考えてみれば、マーケット・インとはつまり、ポピュリズム/大衆迎合の点数稼ぎで、信念の物作りはむしろプロダクト・アウトに徹することなのでは?と、思うことが多いのだ。
市場のニーズは常に行き過ぎる。例えばファッションを例に取っても、一時の流行の傾向は必らず行き過ぎて、振り返って見れば醜悪とも思えるような所まで行きつき、やがて廃れる。
そうした流行の要求に沿って、消費者が求めるモノを作って市場に投入するのがマーケット・インで、信念に基づいて節度を守る、或いは独自の路線を守り続けるのがプロダクト・アウトだとしたら、本当に正しいマーケティングの姿勢は・・・後者だろう。
「SPF値の誤解」という話を聞いた。紫外線はお肌の敵だ。SPF値とは、紫外線カット力を示す値いだ。ならば、値いが高いほど優れもので、きっと肌にも良いのだろう。・・・・という、消費者の(無知な)思い込みに付け入って、日焼けどめクリームは激しいSPF値合戦になってゆく。
SPF値15,20,30位から始まって、ついには70,80,100と言ったモノまで出現する。見かねた厚生省がついに規制に入る。高すぎるSPF値は、実はお肌に危険なのだという。
タバコやアヘンまでを例に挙げるのは極端かもしれないが・・・消費者が欲するもの=価値あるものでは、全くない例えのひとつだろう。
ことほど左様に、市場(消費者)が求めるモノを作る/売る。と言う発想は、時に衆愚を欺く悪徳な商売にもつながる。
戦争と宴の20世紀は終わった。市場と消費者の心を、むさぼり尽すマーケッティングの時代も卒業しよう。
正しいのは、社会善の姿勢。本当に良いモノを作って、信じてくれる人に届け続けるメーカーの姿勢だろう。
気を付けなくてはいけないのは、過去半世紀以上の、パワーマーケティング(むさぼりつくすマーケティング)時代の戦陣訓が、今もそこここに、「常識の仮面」をかぶって存在していることだ。
マーケット・インが正しく、プロダクト・アウトは愚の骨頂と言うのは、社会に利するマーケティングではなく、己に利する戦い方のHow to論だ。
新たな市場価値は、常に、制作者の信念から生まれ出る。
それを、「プロダクト・アウト」と言って違うなら、「プロダクト・イン」とでも言い直して見てもいいかもしれない。
「競合を睨め」「市場に聞け」は・・・大いなる間違いの元凶なのだ。
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