できそこないの男たち。
今日のタイトルは、僕が、愚かな人生を反省してのつぶやきではない。
生命科学博士福岡伸一先生の著になる本のタイトルで、光文社新書からでている。面白くておもしろくて一気に読み通してしまった。
46億年前に誕生した地球に、生命が発生するまでに10億年。その後10億年間は、生命の「性」はすべてが「メス」であった。「生命の基本仕様」は「女」であり、本来、全ての生命は先ず「メス」として発生する。メスは、命を紡ぐ太い縦糸で、オスとは、そのメスの(遺伝子の)系譜を、時々シャッフルして、自然への適応力を保つ為だけの「使い走り」とも言うべき、か細い横糸の存在でしかありえない。・・・・のだと。
著者は、Y染色体の研究の進化から書き進め、この事実(=男は女の使い走り)を実に分かりやすく、時に詩的に、時にユーモラスに、私にも解かるように書き進め、解き明かし、最後にはまったく”納得”させてくれる。
読み進めるうちに、全くもってこれはそうか!と、納得せざるを得ない事例が次々に挙げられてくる。
ヒトの体の構造で、男の性器は、女性のそれの間に合わせ的設計変更だとするあたりは以前に聞きかじったこともあったし、いちいち説得力に富んでいるのだが、僕が完全にそうか~と納得したのは、アリマキ(あの植物に群がる小さな虫)の話だった。
植物に群がり液を吸うアリマキは、全ての固体がメスで、ひとシーズンの間はそのメスが、自分一人で、胎生でまた自分のクローンのメスを生みながら増殖してゆく。それが、秋になると突然にX染色体が一個足りない(=かたわモノの)「オス」を生み、自分もそれと交尾して、初めて卵を産み、命を終える。
春になって生まれる新しい個体は、また全てがメスで、シーズン中は勝手に増える。秋になると突然オスを生み・・・
つまり、アリマキの長い命の歴史の中で「オス」とは、ひとシーズンの終わりに、メス達の染色体をシャッフルさせて、新たな特性を備えた固体に命をバトンタッチさせる為だけの道具なのだと・・・。
男性が、総じて弱く短命なのも、本来、使い捨ての役割なのだから・・・当然なのだと。
うううん、面白かった!!僕にこの本を薦めてくれたTTさん、KIさん!ありがとうございました。
この、生物学的な定めを深く認識し、勘違いのない人生を送りたく存じます。
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