「青年酒店」とは何だ?!
初めて中華文化圏、香港の地を訪ねたのは30年も前のことだったろうか。
その時の驚きを、僕は今でも鮮明に思い出す。
流麗な行書体で「海洋中心」と大書されたショッピングモールがあって・・・(多分今もあると思うけれど)、へ~”中心”だなんて、面白い名づけだな~と思っていたら、片隅にアルファベットで、「Ocean Center」と言う表記があって、それでもしばらくピンとこなかったのが、ええっ!!なんだ! 海洋=Oceanで、中心=Centerか!! これこそ中国流の”意訳的表記”の真髄なのだとやっと気付いた。
そう解かって、街を歩くとさまざまな看板が、面白くて面白くてたまらなく、すっかり首が痛くなった。
同じ伝で、公園城市はPark City だとわかり、美国広場はAmerican Plaza だとわかった。Marketが市場なのも当然わかる。
だけどなぜか・・・Ocean Center が、海洋中心なのには本当に驚いた。同じ漢字を用いながら、外来語と国語の関係のあり方がまるで違う。これこそが”中華”思想の現れなのだと、わが国との文化の違いを痛感した。
爾来30年、中国にも何度も出向いたし、ちょっと面白くもあって中国語の外来語訳にはむしろ詳しくなったくらいのつもりで居た。テレビは電視机、コンピュータは電脳、自動車は汽車で、クレジットは信貨だ・・・・きりが無いが、面白い。
日本も江戸末期から明治の文明開化の頃には、そうした翻訳に懸命だったと聞く。自転車や自動車や蓄音器などは、当然造語だろう。ベースボールを「野球」としたのは正岡子規で、エコノミーの訳に「経済」と言う新語を作ったのも、Societyに「社会」と言う言葉を作ってあてたのも福沢諭吉だそうだ。「自由」と言う言葉も新しいと聞く。そうした概念が無かったのだ・・・こっちはこっちで実に面白い世界が広がるのだが、話がそれる。
さて、中華風漢字表記には、すっかり馴染んだもりだったのが、つい先年、上海から奥地に移動中の車窓から「青年酒店」と言う看板を見つけて驚いた。?? けしからん!!青少年に酒を売るのか!!
よく見ると、欧文の表記があった「Youth Hostel 」と。
またやられた! Hotel が飯店、酒店なのは当然知っていたけれど・・・・この青年酒店は・・・わからなかった。
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