ネットで借りて、自宅に届き・・・TSUTAYAで検索。

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ネットで借りて、自宅に届き、ポストへ返却/TSUTAYAで検索!!

と言うCMの大量ON-Airが始まって、もうどのくらい経つだろうか?とうとう、頭の中にあの字余り気味の歌詞がインプットされてしまった。(この点、やはりTVCMのパワーはすごい。ツタヤの財力もすごい。・・・と思う)

さて、言われるとおりネットで検索して見てみると、

低額の会費制で、月刊4枚のコース980円と、月刊8枚のコース1958円だから、ざっと、送料込みで@240円は・・・まあ、高くはないか・・・。

思い立ってから借りに行き、返しに行く手間とチャンスロスを、低額の会費制で継続的な需要促進、と言うか、基盤の売上にしてしまおうと言う戦法、きっと、勝算あっての一大広告キャンペーンなのだろう。

このキャンペーンに遭遇して、二つのことを思った。

ひとつ・・・ツタヤ/CCCの増田氏といえば、1995年、USのディレクTVをいち早く持ち込んで、有料衛星TVの新時代を築くと、日本中を騒がせた人だ。結果、スカパーグループとの競争に敗れて99年に撤退(売却)した。

事後10年、競争に勝ったスカパーが、日本のエンターティメント視聴の習慣を180度変えたかと言えば・・・答えはNOだろう。

さらにその後は、ブロードバンドの普及によって、ネット上のオンデマンドサービスが視聴習慣を変えるといわれ、GAOなどのネットTVの競争も激しかったが・・・どうやらこちらも、そうはならないらしい。

やはり、TVとDVDなのだ。

そのレンタルDVDの市場を、CCCはコツコツと固めてきた。全国のTSUTAYAの店舗網は、ある意味、日本のインフラだといっていいだろう。会員数1600万人(?不正確)と言う。

衛生TVを見切って、言わばモルタルの”店舗網”をここまで固めたTSUTAYAの戦略は、その意味ではあたっていたのだろう。

そのTSUTAYAが、今度は、宅配レンタルでさらに網の目を細かく張り巡らそうとしている。・・・この戦略、当たるのではないだろうか・・・言い古された言葉だが、クリック&モルタルは正解なのだ。

ふたつ目は・・・TV広告の使い方の割り切り方だ。

ネットで借りて、自宅に届き、ポストへ返却・・・としか言わない。・・・・後は、ネットで見ろと。

TV広告が、いわゆる”広告”の役割から、”ソリューション”の役割にシフトして使われだして久しいが、TSUTAYAのこの広告はその”進化系”に見える。

ソリューション系の使われ方にシフトしたと言うのは、つまりは、高額商品のイメージ構築や、認知・理解の浸透と言う面ではコストパーが合わないことが露見したからで、今のTVCMを見てみると、CM→即→行動(Action)につながって、売上が期待できる業種商品に限られているということだ。

カップ緬、発泡酒、映画、ゲーム、パチンコ・・・いづれも、日常の行動の延長でActionが期待できるものばかりだ。

そうではない、高額の商品に関しては、継続的なコミュニケーションが必須で、ソフトバンクのケイタイ、トヨタの子ども店長など、いづれも、連続ドラマのような手法でBrandの刷り込みを期している。一昔前の、新商品の魅力アピールとは全く別の狙いだ。

そんな中、TSUTAYAの→”ネットで検索”のCMは割りきりがすごい。

売りたいシステム自体が、ネットユーザー向けのサービスなのだから、つまりは、ネットが刈り取りの場なのだから、これで正解なのだと思う。

エンターティメント視聴は結局、衛星TVでもなく、ネットTVでもなく、DVDに帰結した。DVDと言う”モノ”が移動しなくてはならない。

TSUTAYAの会費制宅配レンタルは、モノの移動は郵パックに委託し、商品選びと決済はネットに託して、自社の膨大なDVD在庫を有効活用しようとする。その際の”営業活動”を、TVに託した。

ネットの浸透と言えば、インターネットのことばかりが語られるが、実は、モノの移動(宅配)と、お金の移動(決済)の、インフラの進歩・浸透が、ビジネスのスタイルの変化に寄与するところも、実に大きい。

TSUTAYAのこの仕組み、郵パックの低額の全国ネットがあって初めて成り立つ。

そして、TSUTAYAのこの展開。メディアとインフラの組み合わせがシンプルだ。

 

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プロフィール

VM Lab 辻井 良一

1983年セールスプロモーションの企画制作会社「株式会社アイベックス」を設立。プロモーション・プランナーとして、「売れる仕組みづくり」をキーワードに、さ まざまな企業の販促キャンペーン、市場導入プラン等に携わる。日本初のネットキャンペーン、キリンビバレッジ社「ネットでFIREキャンペーン」などを手がける。
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25年間プロモーションの最前線で、「売れる仕組みづくり」に携ってきた私、辻井良一(DG&Ibex創業者)が主宰する、「これからのマーケティング」を考えるラボです。
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