三原橋の、絶品タンメンと古~い思い出。
銀座三原橋には、にがくて美味しい思い出がある。
学生時代(≒40年前≒1970年頃で、古すぎて失礼)、僕は池袋の学校なのに、なぜか小田急線の生田に住んで、銀座三原橋の調査会社に、ほぼ皆勤でアルバイトに通っていた。(デスクもあって、新入社員は先輩と間違えてあいさつに来た)
余談だが通学定期は、JR(当時は国鉄)の新宿~池袋が高いので、小田急の生田~新宿だけを売ってくれといったらダメと言われた。新宿からは自転車なのだ!と思いつきのウソまで行って食い下がったがダメだった(笑)。
バイトは結構高給だったが、所詮貧乏学生。当時、昼飯と言えば普通5~600円。張り込んで1000円だった。(そう思うと、いまの銀座のランチは安い。やはりデフレかも知れない。)
ある日、僕は千円札を握り締めて三原小路の小さなお店ののれんをくぐり、カウンターに座って天ぷら定食を注文した。
しばらくして・・・むむむ?と、異変に気がついた。
オヤジは冴え渡った包丁のさらしをほどいて、蓮根をそぐ。海老をむいて背綿を取る。油の様子を見ながら、ひとつひとつのネタを卵に通し、手際よく衣をつけて鍋に放す。
世間知らずの僕だったが、これは間違った!!と、直感が教えた。
「オヤジさん!ごめんなさい。僕、1000円しか持ってません」
「・・・・・・」
油からすくい上げたねたを、美しい懐紙の上によそいながら親父さんはこう言った。
「坊や、この天ぷらが1000円じゃ食べられないのが分かるのか?」
「は、はい。分かります」
「いいよ、今日は1000円だ。美味かったらまた来な」
後日知る。その店は、文士や各界の名士が愛した「次郎長」だった。河豚で名高い。
さて、三原小路は看板もきれいに今もいい佇まいだ。その名店次郎長は、今はちょっと元気が無いけれど・・・。
さて本題。
先日、美味しいタンメンの店があると、三原橋の細い小路に昼食に誘われた。
ちょうど三原小路の西側奥になる小路だが、三原小路側からはつながっていなく、反対側から入る。
知らない小路、知らない店だった。
今まで知らない、感動の美味さだった。
11時半には長い行列が出来る。
「中華三原」。タンメン650円。銀座のサラリーマン、知る人ぞ知る店だと言う。
絶品のタンメンだった。野菜の甘みが生き、クセの無い上湯と絶妙のバランスをかもし出している。
先ずそのまま食べた。次に酢を入れて味わった。最後は、ラー油を落として汗をかきながら食べた。
美味かった。
今日また行った。
3ヶ月足らずで、都合5度目になった。
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