IT担当・ブン屋の川さん、便所紙屋の今さんを書く。
日経産業新聞に”人活かす人”と言うコラムがある。今風に縮めて言うと・・・人活? 不勉強な僕は普段はあまり読まないがこのコラム、時折ツボに嵌まると味がある。
風が吹いて桶屋が儲かったくらいの長い長~い経緯があって、日経新聞産業部記者、ITジャンル担当のブン屋・川さんが、IT屋ならぬ便所紙やの今さんを書いた。(ちなみに”便所紙屋”は、今さんの仕事に賭ける情熱が言わせる自称で、僕はその名乗りが大好きだ)
さらにまたまたおかしな風が吹いて、マーケティング屋の僕まで儲かる勢いで、先日、その川さんと、ネピアの面々と、おいしいピザとワインでしこたま酔っ払う幸せに遭遇した。
楽しく酔えた記念に、風と桶屋とブン屋と便所紙屋の不思議な接点を書いてみようと思う。
中央大学に名物准教授(飯田朝子)がいた。ゼミが人気でやがて講座に昇格し、ただ見?の怪しい客まで集まったと言う。その名物教授が、ひょんなことで目に留めた広告の作者に直接電話。電話を受け取ったのは、我等チームのコピーライターD社の良心並河さんだ。(ネピア千のトイレもちょびエコもこの人の良心と献身のコピーワークで持っている)。
広告コピーの書き方と言う客員公演が実現する。やがて、ヒット商品の生まれ方?と言うようなテーマで、鼻セレブの開発に携わったネピアマーケティング部の高瀬女史と、営業部の田辺氏が大学の講座の壇に上る。同じく招聘されていたのが、教授とはT大の院で同窓の、ブン屋・川さん。面々は急速に親交を深める。
親しくなった面々は酒を汲み、仕事を語り、愚痴?を言い合う。「うちには変な上司がいるんですよ!その熱い事、時に松岡修造の如し」とかとか・・・?
時を経て、川さんに件のコラムの担当順が回ってきた。人物にフォーカスして面白いコラムを書くには、面白い人物がいないことには始まらない。川さんは思い出した。未だ見ぬネピアの熱いヤツのことを。(曰く「面白い人物って、こんな風にたどり着くことが多いんですよね」と。)
コラム記事の取材相談を受けたネピアの面々は考えた。そのまま伝えると、今さんは構えて格好をつけてしまうだろうと。日経産業から、ネピアのマーケに取材ですと普通を装った。取材はほとんど部下に任せたつもりの今さんは、当日の取材時間に30分も遅れてきた挙句、気楽な気分で”地で”しゃべった。
結果、素晴らしい”人物記事”ができあがった。→日経産業.pdf
僕は今さんとは四半世紀の付き合い、その人となりはよくよくよ~く知っているつもり。その僕が読んで外していない。解かって書いている。わずかな時間で人物を見抜き描き出す慧眼と筆力に先ず脱帽。さらに、初対面のその席で酌み交わしたワインの勢いで、360度に散らかった世間話の端はしに覗かせた深い見識と、一般人としての感性や常識。僕は、たった一晩で、未だ若いブン屋の川さんのファンになってしまった。
7歳の子どもを乗せて、クルマで落語のCDを聞くと言う。談志の鼠穴の話も、志ん生と志ん朝の火炎太鼓や芝浜の話もちゃんと通じ合えた。
実は僕は、今までの少ない経験の中で、公器を武器としたマスコミの記者と言う人種に一種の偏見を覚えていた。解かりもせず、解かろうとせずに、解からないままに解かったつもりで(間違いまでもを)平気で書く。それが正義だと言わんばかりの傲慢さで・・・。
一夜で撤回。やはりこの世界も人物次第なのだと。
酔いながらの川さんとの会話の中で、印象に残ったこともう一つ。日経の記者は、朝日や読売の記者よりも楽だと。”楽”とは方便だが、まさにそうかと思った。世相を映す、或いは世論を作る一般紙はいやがうえにも世間のトレンドに左右される部分がある。だが、日経は経済と言う客観性に準拠しているので、事実を書けばよく、ブレづらいのだと。納得。
仕事が人との出会いを作る。人が自分を創り、巡って再び仕事を作る。仕事冥利は人冥利。それは人生冥利だ。
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