東ティモールで考えたこと(4)通貨と物価。

日本から東ティモールへは、先ず、成田空港からバリ・デンパサールへ。ご存知のように、成田からのバリ便は夕方から夜の到着。デンパサールから東ティモールのディリへのフライトは午前中の一便だけなので、バリでの前泊が必要になる。

たった一泊の前泊とは言えインドネシア入国だ。1W以内のVISAが30$。ホテルのポーターへのチップやら、ベッドに置く分やら、やはり幾らかはルピアに交換しなくてはならない。

だがこのルピアが東ティモールでは全く通用しない。

2002年インドネシアの統治から独立を果たして、現在の東ティモールは自国通貨を持たない。国内で流通する通貨はUS$だ。

僕らの定宿、ホテルオーディアンは一泊およそ50$。バスタブは無いが、一応お湯のシャワーが使える(部屋によっては水しか出ない日がある)・・・安いのか?高いのか?微妙なところだ。

食事は・・・首都ディリにだけはレストランが結構たくさんある。中国人華僑や、オーストラリア人が経営する店で、ほとんど全ての客はUNやその他NGO関係などでらい濃くする外国人だ。店の格にもよるが、ランチタイムで5$~15$。ディナータイムで10$~30$。ちょっと贅沢にやれば50$使うことも難しくは無い。・・・・つまり・・・この国の経済事情に比して考えれば結構(いやめちゃくちゃ)高いと思う。

さて本題だ。この国の大半の人々は、(GDPから換算すると)一日一人1$~2$以内で生活していると言う厳しい状況下にある。

そんな中で、どうしてもの買い物は$でするわけなのだが・・・ここでは1¢コインは目にしない。聞いてみたが、使われていないと言う。1¢も5¢もなくて、実質的な最低単位は10¢なのだという。

「10¢が実質的な最低単位って、とんでもないことなんですよ、この国の一般人にとっては」と、この地でNGO活動の長い佐藤さんが話してくれた。

チキンラーメンの麺だけの様なものが主食代わりに良く売れると言う。アジアの国では良く見かける。

それがついこの間まで一食分10¢立ったのが、この頃値上がりしました。さていくらになったと思います?20¢なんです。いきなり倍ですよ。そんな乱暴な値上がりが他にも多数あって、これが結構深刻な問題のようだ。

新しい国だから政府は国力の向上に一生懸命だ。最低賃金の規定もある。いくらだと思います?一日4$50¢なんです。高いでしょう!他のアジアの国なんかではもっともっと低いですよ。

いいことじゃないか!と、最初は思ったが、これもよく聞くと問題だと言う。

つまり、途上国の割には労働コストがべらぼうに高く設定されているわけで、それは外資による産業の参入意欲をそぐと言う。

だから、港や道路やさまざまなインフラの欠如とも相まって、この国は・・・産業立国は難しそうなんです。・・・と、佐藤さんはぽつりと言った。短い時間で詳しくは聞けなかったけれど、国を興すということは、難しいことが一杯なのだなと何となくわかったように感じた。

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プロフィール

VM Lab 辻井 良一

1983年セールスプロモーションの企画制作会社「株式会社アイベックス」を設立。プロモーション・プランナーとして、「売れる仕組みづくり」をキーワードに、さ まざまな企業の販促キャンペーン、市場導入プラン等に携わる。日本初のネットキャンペーン、キリンビバレッジ社「ネットでFIREキャンペーン」などを手がける。
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25年間プロモーションの最前線で、「売れる仕組みづくり」に携ってきた私、辻井良一(DG&Ibex創業者)が主宰する、「これからのマーケティング」を考えるラボです。
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