原丈人「21世紀の国富論」を読み直して。
稀代の人、原丈人氏には案外と日本語の書き物が少ない。
「21世紀の国富論」は、先年のサブプライムクライシス/リーマンショックのはるか以前に、その日の到来を予言していて洞察の鋭さ深さを披瀝している。
その中に彼が言っているいくつかのことが、今、読み直してみて改めて理解できた気がする。
曰く、NPOとはけっして、収益事業を営まない法人のことでは無いと。
ただ、株主の為に存在して、利益の分配を期待される「収益のための法人」とは違って、「利益の全てを目的の為に再投資する法人」であるところが違うのだと。
文中紹介しているBRACは、バングラディッシュで、あのグラミン銀行に先駆けてマイクロクレジットの原型を作るなどの実績も数多く、今も国内第5位の銀行業を営み、工芸品のチェーン店も経営して年間100億円規模の利益を上げている大規模なNGOだ。
株式会社と違うのは、その利益が株主に分配されるわけではなく、「目的=バングラディッシュの未来」の為に、全て再投資されるところだ。
原丈人氏は言い続ける。
目的と手段の取り違えは、人間が最も犯しやすい過ちの一つだと。
目的が定かで、そのための原資として利益を必要とするような法人は、株式会社である必要はさらさら無い。みな、NPOとして活動の目的にまい進すれば良いわけだ。
戦争と宴の狂騒の世紀を経て、今僕らが作り上げるべき世紀=21世紀。この時代にはきっと、また、想像を超える大きな変化が来る。19世紀の人々が考えようも無かった20世紀が、現実に訪れたのと同じように・・・・。
その国富論の中で原氏は「コンピュータの時代は、早晩終わる」と予言している。
計算のために開発されたコンピュータ主導の時代から、コミュニケーションの為の新たな道具の時代に切り代わるリ始めるのは、2015年頃では無いだろうかと予測している。
もう、目と鼻の先の話だ。
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