東ティモールで考えたこと(1)支援の本質とは?
これから何回か、2009年6月7日から一週間「ネピア千のトイレプロジェクト」の取材で、東ティモールに渡航した際の僕の(私的な?)感想などを、勝手にレポートしてみたいと思います。
さて、前回2008年の初渡航の際に一番不自由を感じたのが「通訳」の問題。
そもそも自慢じゃないがこのチーム、僕を筆頭に英語はあまり?いや、ほとんどおぼつかない。そのチームが、東ティモールの村人や子ども達の生の声を取材したいと思うとどうなるか?
①我々が日本語で質問→②同行の通訳さん(日本語/英語)か、英語に堪能なユニセフの日本人スタッフが英語に翻訳して下さる→③それを、ユニセフのティモール人スタッフさんが英語からテトゥン語に翻訳して質問→④現地の方の回答を、ユニセフのティモール人スタッフさんが英語に直す→⑤それを通訳さんが日本語にしてくれて、我々一同やっと~なるほど~~となる。
ねっ! ちょっと考えただけでもコミュニケーションストレスを感じますよね。
そこで今回はちょっと考えた。テトゥン語を話せる日本人がいてくれたらどんなに楽だろう、支援関係にも多少明るい方ならさらに好都合と。
駐日東ティモール大使館の女性事務員、徳さんと言う方に甘えて相談したら、現地でNGO活動をしているちょうど良い方がいるとご紹介を頂いた。
佐藤邦子さんと言う。 快く引き受けてくださって、現地でお会いした。(写真右端)
例によって予習の苦手な僕は、いい方が見つかってよかったな~と言う感じで現地に赴いて驚いた。この女史、ハンパじゃなかったのだ。
カトリック系の日本の組織JMLLから、東ティモールのAFMETに赴いて4年目になると言うがテトゥン語はもうペラペラ、もちろん英語も堪能。それ以上に驚いたのは、現地での彼女の顔の広さと、活動の真摯さ、極めつけはNGO活動に関する考え方の深さだ。
後で気がついた。佐藤さんは2005年に赴任されているから、2006年のあの時の騒乱を身をもって体験している方だった。
ヒョンナご縁で知り合って、大いに学ばせていただいたことの数々は、これからゆっくり、みなさんにもお伝えしていきたいと思う。
■先進国と途上国との関係に付いて
NGO関係の方たちと話すと、よく”開発”と言う言葉が出てくる。
この”開発”と言う言葉、最初は耳慣れなかったのだけれど、つまりは”Development”で、”Construction/建設”だけに限らず、途上国の支援全体を総合してそういう言い方をする場合もあるようだ。
そして「途上国」は、英語ではDeveloping Countryとなるのだ。
何を今さらそんな話かと言うと、この開発支援に”携わる感覚”と言うのは、現場に接してみないと判らないことがあると、特に二度目の訪問となった今回つくづく感じたからだ。
では「先進国」は英語ではどう言うのか?(恥ずかしながら僕はきちんと知らなかったのだけれど)・・・Advanced Country となる。つまり、国際社会では、「先進国」と言うよりはむしろ「優位国」と言う感覚だったのだ。
そうか!!このAdvanceと言う言い方に、日本人(僕だけ?)が判らなかった先進国の責任意識(responcibility)の基本があるのでは?と、今回初めて気がついた。
つまり、「先進国と途上国」といういい方だと、単に客観的に区分する見方に過ぎないけれど、Advancedと言ういい方は、もっと両者の相互の関係を言う言葉であり、そこには自然に相互の関係が生じるように感じる。・・・・そこに、先進国による途上国への振舞い方(責任)が自ずと生じて来るように感じるのだ。
僕が、こんなにわずかなこ言葉の感覚にこだわっているのは他でもない。前回~今回を通じて、ユニセフの最前線のみなさんや、AFMETなどのNGOのみなさんが、あまりにも普通のこととして、あるは当然の使命として、さらにはぜひとも達成しなければいけない課題として、開発支援に懸命に取り組む意識の根底を見たように感じたからだ・・・・うううん、どうも上手く言えないのがじれったいけれど・・・
つまり、本物の開発支援の現場では、けっして施しの満足などではなく、世界が抱える現実の問題に、当然のこととして取り組んでいると言う、素敵な普通さがあることに気づいたからだ。重ねて言うが、Advance側からBihind側への”善意”だけでは、開発支援の現場は進まない。途上国の利権獲得の手段としてだけでも成り立たないのと同じに・・・・。
支援の現場には問題が多々ある。特にこの国の場合は、何をするにも基本的なインフラが無い。本当にに全く無い。
国土は美しいが道がひどい。わずか40キロ程の距離の村を訪ねるのに、ランドクルーザーで3時間以上もかかる。
水が先か、トイレが先か、電気が先か、教育が先か、港や空港が先か、いややっぱり道路が先か・・・・・
何が先で何が後なのかは決めがたい問題だ。・・・・今は、その全てが無い。
でも、きっと数年の後には、着実にそれが出来て行き、この国が育って行くのだと思うと、空の青さが目にしみた。
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 東ティモールで考えたこと(1)支援の本質とは?
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.vmlab.jp/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/361


コメントする