八重洲ブックセンター詣で。

以前にも書いたかもしれないけれど、僕は年に1~2回、八重洲ブックセンター詣でをしてしまう。

今年も、1月の6日に行ってきた。

普段、暇つぶしに読みたい本などはAMAZONで買うのだけれど、何か新しい刺激が欲しいような時、或いは少し落ち込んでいて、何らかの指標が欲しいような時に、僕は無性に大きな本屋に行きたくなる。

そこに並ぶ夥しい本の数々。刺激的な見出しの世相分析や未来予測。成功者の知恵や、警鐘の言葉の坩堝の中に身を置いてみる事で、不思議な孤独を味わってみたくなる。

2~3時間も居るだろうか、拾い読みをしてみて、そうだ!とか、違う!とか、当たり前だろうとか、ふざけるなとか・・・一人でさまざま考えて、ひとかかえほど買って帰ってくるのだが、不精者の僕は結局その半分も読まないうちに、世相の方が変化してしまって、それらの本が古くなってしまったりするし、見出しの割に中身が貧弱で5分の1読んでそのままのものも多い。

それでも僕にとって、年に1~2度の八重洲ブックセンター詣では、やはり何かの切り替えのポイントになっているようだ。

10冊買うと一冊くらいは、僕の意識形成に何らかの影響を与えてくれるのが混じっている。たまたま一冊目で、大きな啓示に出会ってしまったような時は、残りの九冊を読むよりは啓示に従って行動をとるほうに走るから、読まないままの本が残るのだが、僕はそれで大満足だ。

10冊分の知識が欲しいのではなくて、モヤモヤとした自分の思いに一滴の”ニガリ”(あの、豆腐を固めるヤツ)が欲しいだけなのだから。自分を動かすのは自分でしかないのであって、外からの刺激は、その助けに過ぎない。・・・と言うのが僕の原点だし、僕の限界でもあるのだけれど・・・・。

今年の店頭には、予想通り、現況分析と未来予測物が山のようにあった。

現在の僕の進捗はと言うと・・・数冊買い求めた内の半分も読めていないが、どうも未だ神の啓示には遭遇できていない。

大雑把に言えば、店頭に並んでいたものは今回の金融システム崩壊の構造を、面白おかしく分析したものが圧倒的に多い。「こんな無茶なことやってきたんだから、こうなって当然」「今まで絶対だと思っていたものが、実はこんなに脆弱なまやかしだったのだよ」と、人気の手品師が失敗した後に、トリックを暴いている訳だが、これは面白いけれど余り役には立たない気がする。(客観的に考えれば、当たり前の説明だから)

次に多いのは、世界の構造変化を予測するものだ。曰く「格差社会なぞと言っている場合ではない、待っているのは貧困社会だ」「アメリカの時代は終わった」「いやまだまだやはり$は強い」「中国の化けの皮が剥がれた」「いや、それでも中国はやはり来る」・・・・。これらの予測は、みんな外れる。いや、みんな当たる。時間軸との関係だけだと思う。

そして、残念ながら、これらの話は結局のところ今までと何ら変わらない”マネー”と言う価値基準の池の中の話だ。

近頃聞く”愛情資本主義”と言うのは・・・マネーの呪縛からどれほど開放されている世界だろうか? 昨日のヒラリー次期国務長官の”スマートパワー”論も、所詮How toレベルの話にしか聞こえない。

本当に探し出したいのは、次の価値基準の示唆だ。What forだ。

・・・・・うううん、もう一回八重洲詣でが要るのかな??? 行っても見つからないような気もするし、探している棚が違うような気もする。

案外のところ、答えはみんな知っていて・・・数千年も前の孔子や老子、ソクラテスやプラトンがぜ~んぶ回答済みで、現代人は何かに目隠しされて、あらぬ方向に走っているだけ?

いや、それも安易だな。古い哲学を今に置き換える何か・・・新しい”ニガリ”のようなものが無くてはいけないのかな・・・。もう少し悩んでみよう。

 

 

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コメント(2)

投稿者:市川義一

昨日きょうと札幌は久しぶりに冷え込みました。
雪景色がきれいです。
そしてまた、この素晴らしい環境が財産。なにものにも代え難い、と思います。
だから北海道の景気は悪い、なんていわれても、え、それがどうしたの?と言ったところでしょうか。
もうずいぶん低空飛行が当たり前の状態が続いてます。
したがって今回の景気大悪化の大波被害も受けようがないな、というのが実感です。
どうなんでしょう?日本中がこのままずーと低空飛行でもいいんじゃない?そうすれば乱気流に巻き込まれることもなく、眼下の風景もくっきり見えるでしょうし、消費燃料も…などとついつい愚行してしまいます。


投稿者:辻井良一

そうそう、まさにそう思うんですよ。低空飛行ってのはちょっと言い過ぎだとしても、ちょうど良い巡航飛行が続けられるのが何よりだと。北欧の、あの無階層社会と言うか、非競争社会の安心感を、今さらのように思い出します。

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プロフィール

VM Lab 辻井 良一

1983年セールスプロモーションの企画制作会社「株式会社アイベックス」を設立。プロモーション・プランナーとして、「売れる仕組みづくり」をキーワードに、さ まざまな企業の販促キャンペーン、市場導入プラン等に携わる。日本初のネットキャンペーン、キリンビバレッジ社「ネットでFIREキャンペーン」などを手がける。
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25年間プロモーションの最前線で、「売れる仕組みづくり」に携ってきた私、辻井良一(DG&Ibex創業者)が主宰する、「これからのマーケティング」を考えるラボです。
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