CSRの公演での質問。
去る6日木曜日。ある代理店のコアメンバーを前に、90分ほどの時間をかけて、20世紀型のパワーマーケティングの終焉からCSR型のマーケティング発想へのパラダイムシフトの潮流に関してお話をさせてもらった。
公演を終えて、質疑応答へ。
その際の聴講者からの質問。
「ブランドのサスティナビリティー/企業の志し/ブランドの人格・・・みんな正しい正論だけれど・・・”そんなひま無いベヤ!!”ってのが実感なんだけど、現場はどうすればいいの?」
「・・・・あなたはどう思いますか?」
と、切り替えして間を稼いだ僕だけれど・・・実際のところよくよく解かる質問だった。
続けて僕は言った「では、今効きそうな小手先の施策を続けけて・・・それで、本当によくなりますか?先が見えてきますか?競合とシェアを争う時代は既に終わっているんですよ、自分のブランドが、顧客に何を提供できるかだけを真っ直ぐに見て、それをメッセージする。・・・つまり急がば回れだと感じているんですが・・・・」
・・・実のところ、この議論はかみ合わない。
思い出せば1990年頃にもこんなことが論じられた。例えば、当時瀕死の重症に陥っていたN自動車。S化粧品。Kビール。・・・何をやってもダメだった。だめになればなるほど、古いシバリの中での小手先の工夫が増えた。そして戦うほどに、新しいパラダイムに負けた。・・・・・・そして、誰の目にも負けが現になった頃に、やがて新しい時代が来た。
どうせ逃げ切れない、殿戦(シンガリ戦)だと感じた。シンガリ戦は消耗戦だ。どんなに優秀な武将や兵士を投入しても必ず負ける戦だ。そのシンガリが身を挺して本体を逃がしている時間のうちに、本体は逃げ切って立ち直らなければならない。
そうでなければシンガリ戦に命を落とした人たちに報いられない。
つまり、シンガリ戦を戦いながら逃げるこの戦に正義はなかったのだ。ここを逃げ切って、次の”正義ある戦”を戦う体力を温存して、捲土重来を図ると言うのが筋だ。
マーケティングを”戦争”に例えて語ることはやめたいと思っている。でもついつい、そうした方がわかりやすい局面にも対面する。困った現実だ。
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辻井様
先日のセミナーでお話を聞かせていただいた中におりましたメンバーの1人です。個人的には「目から鱗」のお話だったと感じております。ありがとうございました。
マーケティング自体を「戦い」や「競争」といった発想で考えないという点。さらに、企業のために社会(顧客)があるのではなく、社会(顧客)のために企業が高い「志」を持つことが大事だという点。
「志」を持つという視点は、今後の提案活動において、少しでも取り入れて行きたいと思っております。
辻井先生の今後のさらなるご活躍をお祈りしております。
伊藤幸夫
伊藤さん コメントありがとうございます。先日のセミナーは、時間の枠の中で少し内容を欲張り過ぎて、忙しかったかなと反省しています。もう少しCSRに絞り込んで話せばよかったかもしれないのですが・・・ただ、僕としては、これまでのマーケティングや広告コミュニケーションの流れの中で、今何故CSRなのかと言う理解をベースに話したかったものですから、あんな風になってしまいました。また、何かあったらテーマを共有してお話できるといいですね。