「メディア」よりも < 「コンテンツ」。                   「コンテンツ」よりも < 「コンテクスト」。そして「ファクト」

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メディアは混沌としてアンコントローラブルな今だ。

一昔前ならば、お金に明かしてキー局のゴールデンタイムを買いきれば、確実に日本中の”お茶の間”(これも死語か)に届いた。さらに三大紙と、セグメント雑誌を押さえ、面白おかしいSPを軽く咬ませておけば、全ては事足りた。

今混沌としたメディの世界で、大量の「リーチ経路」を買い集めても、昔のような効果は望むべくもない。

クロスメディアの時代の”リーチの工夫”は、やってもやってもゴールが見えない。

だから言う。「メディア」よりも「コンテンツ」だと。 「コンテンツ」にパワーがあれば、それは混沌としたメディアの海を”勝手に”渡って、やがてターゲットに届くと。・・・いわゆるバイラル・コミュニケーションや、能動接触の考え方だ。

 「コンテンツ」・・・日本語になりづらい言葉だ。 

ま、”中身”と思っておこうと僕は思っている。

コンテンツが大事=中身で勝負。と言うことかと。・・・これが高じて、天才クリーエーターの報酬は天井知らずだ。広告代理店のコンペは、どのクリエーターを抑えたかで決まってしまうとまで言う。

そうかな?

本当に大事なのは「コンテンツ」ではなく、「コンテクスト」(文脈)なのでは?

例えば、広告はよく「ラブレター」に例えられる。

ラブレターの”中身”が、コンテンツだとしたら、そこに綴られる切々とした愛の言葉の美しさや、そこから感じ取れる誠実さや見識の確かさ、未来への期待などが人の心を打つと言うことだ。

まあ、その通りだろう。何通も何通もラブレターを出したとしても、中身が伴わなくては人の心はつかめない。

だとしたらどうだ? それはむしろ、「コンテンツ」ではなく「コンテクスト」の力なのではないだろうか?

素敵ですね、大好きです!と口説かれるのもいいし、デートの時の話題が楽しいのもいいが、僕が女性だったら、彼の人生の経験や、現在の心境、将来の展望、彼が自分を好きになってくれた背景や、これからの考えなどを聞きたい。その上で、彼の”人柄”に惚れ、共に過ごす未来を共有したい。

ダンスが上手いからデートするんじゃない。収入が多いから結婚するわけじゃない。(いや、それも大事だが・・・)

やはり人柄と誠意と、自分を選んでくれていることへの”納得・共感”が大事だ。 これを「コンテクスト」=”文脈”と言う。

もはや、商品広告(AD)ではなく、Brand広報(PR)の時代だと思う所以だ。

そして、さらには「ファクト」(事実)が、全てを決める。文脈に沿った事実の力だ。

あなたを好きになった、未来を大事と思うようになった、健康を考えて・・・タバコを止めました。とか?

そう言えば、いい歌があったな・・・百人一首だ。

「君がため 惜しからざりし命さえ 長くもがなと 思いぬるかな」・・・藤原義孝だったっけか?

願わくば女に生まれて、こんな風に口説かれて、すばらしい御殿に住まわせてもらってみたかった。(酔)

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プロフィール

VM Lab 辻井 良一

1983年セールスプロモーションの企画制作会社「株式会社アイベックス」を設立。プロモーション・プランナーとして、「売れる仕組みづくり」をキーワードに、さ まざまな企業の販促キャンペーン、市場導入プラン等に携わる。日本初のネットキャンペーン、キリンビバレッジ社「ネットでFIREキャンペーン」などを手がける。
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25年間プロモーションの最前線で、「売れる仕組みづくり」に携ってきた私、辻井良一(DG&Ibex創業者)が主宰する、「これからのマーケティング」を考えるラボです。
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