ある広告賞、SP部門の選考会に参加して。

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今年で61年目を迎える、大手広告代理店の広告賞/SP部門の選考委員を10数年ほど前から受けたまわっている。

今日はその最終選考会だった。

この広告賞には、華やかな部門が沢山ある。新聞広告部門、テレビ広告部門、ラジオ広告部門、ポスター、雑誌、公共広告・・・Etc.

SP部門は長年、その末席を汚してきた観がある。初期には、POPの出来栄えコンテストのようだったらしい。僕が参加させて頂いた頃からは、いわゆる”SPキャンペーン”の目立ち度コンテストの様子だった。

受賞の常連は、缶コーヒーのプレミアムキャンペーン、航空会社の機体ペイントキャンペーン、インスタントラーメンのキャンペーンなど、大規模で世の中の話題になったようなものが例年選ばれてきていた。

数年前から、この部門の選考基準が揺れ動いている。

何を課題にして、どんな成果を達成したのかを評価の基準にしないと、おかしいのではないかと・・・・。

これがまた、難しい。

他の広告部門の基準は簡単だ。

言わばそれぞれの部門が、フィギャースケートのコンテスト、ジャンプのコンテスト、100m走のコンテスト、と言った感じで同じフィールド、同じ競技での競い合いだから優劣は付けやすい。

SPは困る。

目標は・・・”勝つこと”  で共通だとしても、それをサッカーでやった例と、野球でやった例と、、静かな沼でカヤックを漕いだ例と、激流でラフティングをやった例と、タイタニックで豪華クルーズを企てた例が混在している。

ただ、今年のエントリーでたまたま?残った事案は、僕としてはそれなりに納得できた。

選考結果は明日発表になるが、老舗出版社の著名辞書の、大改訂発売キャンペーンが主席に選ばれた。

他の受賞事例も、どれもが”無理矢理売りつける工夫”ではなく、はたまた”広告のちょうちん持ち”ではなく、ブランドや商品自体の”価値の原点理解”を拡大すべく、クロスメディアで展開した例だった。

これって・・・一昔前のSPの課題じゃなくって、マーケティング全体の課題を背負った例ですよね。

思いがけなく、講評の機会を頂いた僕は、素直にその感想を述べさせていただいた。

広告代理店の組織でも、SPの部門は再編再編が著しいですね。それは、クライアントのニーズが目まぐるしく移ろっていることの証です。そして、そこへの期待が高いことの反映でもあります。

実は”SP部門”は、この広告賞の一部門でいることを窮屈に感じ始めているに違いないと言うのが、僕の本音だ。

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VM Lab 辻井 良一

1983年セールスプロモーションの企画制作会社「株式会社アイベックス」を設立。プロモーション・プランナーとして、「売れる仕組みづくり」をキーワードに、さ まざまな企業の販促キャンペーン、市場導入プラン等に携わる。日本初のネットキャンペーン、キリンビバレッジ社「ネットでFIREキャンペーン」などを手がける。
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25年間プロモーションの最前線で、「売れる仕組みづくり」に携ってきた私、辻井良一(DG&Ibex創業者)が主宰する、「これからのマーケティング」を考えるラボです。
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