商品広告から、ブランド広報へ。

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”Buy Me” のメッセージを届けて反応を得る手法という意味では、広告の使命は半ば終わった。・・・もう効かないからだ。

効く時もある。よほどの革新的な機能やサービスが、生活者に新しい可能性を提供する時だ。

3時間でNYまで行ける便が飛び始めます。 エイズにかかっても必ず助かる新薬の発売です。・・・・ダウンロードするだけで1000曲を持ち歩ける新しい音楽プレーヤーの登場です(=iPod)。

こうした画期的内容なら”広告でも効く”。

だが、おかしな事にそうした場合は、”広告”は不要だ。

発表するだけで、あっという間にNewsが世界中を飛び回り、問い合わせが殺到する。

2001年10月にスティーブ・ジョブスにより発表されたiPodのNewsは、会見のその場からBlogで発信され、配荷前に予約で売り切れた。

余りにも有名なCGMの先駆事例だ。

 

ところで、花王の”アジエンス”、資生堂の”椿”の、2つの導入キャンペーンは、広告の成功事例ではないのか?

おっしゃるとおり。この2つは、広告とIMCの、最近における成功事例だと言われている。

ただ、こう考えてみる必要もある。

日本中の女性が日々関心を持って使うシャンプーと言う市場に、業界大手が、不退転の覚悟を持って、渾身の力をこめて強力な新商品を投入した。 このこと自体が、市場にとって、生活者ににとって”Newsの域”に達している大事実だ。(インドのTATAの3000$カーもそうだろう)

News性、共感性、関与性の高い”事実”は伝播する。つまり、広報的に伝播する。上手な広告はそれを助ける。

同じ予算を、ビールかウーロン茶の新商品導入に投与したとしても、同じ結果が生まれたとは思えない。価値が薄く関与が低いからだ。

社会に伝播すべき”価値”自体がもともと低いものは、どんなに広告を工夫しても上手く伝わらなくなってきている。

広告の工夫の前に、まず本物の”価値の創出”が必要だ。

その上で、価値のある”事実”を、正しく伝える努力≒広報的コミュニケーション姿勢が、生活者の信任を得る鍵だろう。

ウソや誇張は何も産まない。

だからといって、猫も杓子も右へ倣えで・・・CSRテーマに突進と言うのも???だ。

取って着けたような社会貢献の前に、企業の本当の使命は、自社のドメインで本当に生活者の役に立つ”価値”を創出することにあるのは言うまでもない。それこそが、本当の社会貢献なのだから。

 

 

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プロフィール

VM Lab 辻井 良一

1983年セールスプロモーションの企画制作会社「株式会社アイベックス」を設立。プロモーション・プランナーとして、「売れる仕組みづくり」をキーワードに、さ まざまな企業の販促キャンペーン、市場導入プラン等に携わる。日本初のネットキャンペーン、キリンビバレッジ社「ネットでFIREキャンペーン」などを手がける。
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25年間プロモーションの最前線で、「売れる仕組みづくり」に携ってきた私、辻井良一(DG&Ibex創業者)が主宰する、「これからのマーケティング」を考えるラボです。
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