CSRブームに思うこと。
CSR(Corporate Social Responsibility)論議がかまびすしい。直訳すれば「企業の社会的責任」となるこの言葉が急に注目度上昇中だ。地球温暖化やECO意識の高まりとも相まって、日本(世界)の生活者の意識がそちらに向き始めているのは確かな事実だ。企業は敏感にその潮流を感じ取っている。
昨今はCSR的企業活動のアピールや、CSRを訴求するキャンペーンが相次ぐ。かく言う僕ら(VMLab)も、この夏にスタートする、あるコモディティー商品ブランドのUnicef支援プロジェクトの立ち上げ準備に忙しい。
いたずらに購買を動機付ける為の「オマケ合戦」や、売り場争奪の為の「値引き合戦」に比べれば、遥かに良い傾向と思う。
ただ、似非CSRキャンペーンは許せない。
CSRとは何も、植林や環境保護の”慈善的”活動を意味する訳ではない。
僕の根本的な考えでは、企業の存在と事業自体が、CSR(≒社会善)に通じているのが最も正しい姿だと思う。つまり、企業の存在自体が社会にとって価値のあることであることが原点だ。その理念が問われる。
その上で、製造や販売と言う経済活動で果たせる社会貢献(=社会善に繋がる価値の提供)は事業において果たし、そこで果たしきれない企業の理念を、非営利のCSR(≒コーズ)的活動で補って、企業全体として社会に貢献すると言うバランス?と言うか、趣旨の一貫性が何より大事だと思う。
ユーチューブのボノが提唱して始まった「Product Red 」に、実は世界の賛否が分かれている。
モトローラ、Amex、GAP、アップルやMS、Dellと、世界の大企業がこぞって参加し、キャンペーンを象徴する特別な「Red Products=赤い製品」を作り、その製品の売上の一部をエイズ患者救済にあてようと言う大規模な、コーズリレイッテッド型のキャンペーンだ。
一見大変良い運動のように思えるのだが・・・沸き起こっている疑問や非難の声の趣旨はこうである。
「ナゼ?わざわざ赤い製品なの?」「参加各企業は、普段からエイズのことは考えていたの?」「寄付金よりも広告費の方が多いのは問題じゃないの?」「もしかしてこれは、偽善的なテーマで購買をあおるだけなのでは?」と言った問題意識である。
CSRとは、企業本来の理念に基づき、内側から沸き起こるような活動意識があってはじめて成り立つのだと思う。
とって付けた様な、偽善的なCSR志向は見抜かれる。おまけは効かないから、次はCSRだと言うのは無しにして欲しい。
つまるところ、企業とは、ブランドとは・・・人柄なのだと思う。
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