今、米大統領選が面白い。
本命視されていたヒラリー女史が突然の苦戦だ。絶対の優位から、よもやの三位。
善くも悪しくも、民主主義は・・・激しく振れる。この勢いでは、民主党はびっくり玉手箱のオバマ氏か?(僕はまだ、彼をよく知らない)
そしてまた、アメリカの大統領選の面白いところは、これが一年に及ぶ長丁場のところで、民主党側が候補者選びで最高に盛り上がった後の本選で、あっさり共和党側が勝ってしまったりする。(あえて、本選に弱いであろう候補が選ばれるように、共和党までが応援したとささやかれた、民主党のハート議員ブームの時をちらりと思い出したりする)
この際勇気を振り絞って、ものすごく個人的な意見を言わせてもらえば、ヒラリーは前回出るべきだったと思う。その点彼女はちょっと・・・日和った? 四年前の、現職ブッシュとの勝負ではなく、米国中がブッシュに辟易した後であり、三選の無い八年目の今回を選んで、満を持して出てきた感がある。絶対勝つと信じて・・・。
前回出てきてブッシュに勝ってくれたなら、僕はもろもろ手を挙げてバンザイだった。民主か共和かといわれれば・・・常識的には(日本の国益から言えば)共和なのだろうけれど、二代目ブッシュは、ちょっと桁外れに××だった。
アメリカは、利口でジェントルな共和党の大統領が立っているときが一番良いように思える。少なくとも今までは・・・。
そのアメリカの、予備選挙や党大会の様子をNHKが実に詳しく取材して放送していた。アメリカ自慢の草の根民主主義と。
確かにすごい。18歳以上、時には高校生までが、党大会に参加して候補者の意見に耳を傾け、誰が大統領(候補)にふさわしいかを論じ合い票を投じて州ごとの結果が出てゆく。それが全米に報道され、さらに世論を刺激して、州ごとの予備選リレーの過程を経て党の候補者が選ばれてゆく。
まさにローマ以来の民主主義の原点を見るようだ・・・・・。=愚民主義の温床でもある。プロパガンダ(扇動)の仕掛けの舞台でもある。我々マーケッターは、大いに勉強させられる場である。そもそもAIDMA理論とは、選挙戦のコミュニケーション戦略が原点なのだ。大声で振り向かせ、関心度の高い話題で興味を引き、いい話を聞かせて期待させ、それを繰り返して共感させ、投票させるために、どこで何を言い、何を言わないべきかのコミュニケーション戦争だ。
民主主義=愚民主義とまでは言わないが、かの国の大統領選はまさに、コミュニケーション戦略とプロモーション戦術のマーケティング合戦の場に見える。どちらに転び、どう結末がつくのか、これから目が離せない一大ドキュメントの実況中継が続く。
同じような時間に、中国の「小皇帝」と呼ばれる一人っ子達の、クラス委員長選挙の様子を、やはりNHKが放送していて、ある種の恐怖を持って見入ってしまった。これは本当に凄まじかった。小学校の中学年の子供達がクラス内で立候補し、シンパの助手を従えて選挙運動し、親と相談した演説原稿で所信を表明し、投票で選ばれるまで死力を尽くして戦う。
時にビジョンで言い争い、また、相手の弱点を探し出しては非難し合い、供応や接待に近い手段まで使って票を集める。その間、クラスの先生が、その課程を、それこそが社会教育だと言わんばかりの姿勢で全面サポートする。
戦いに傷ついて帰ってきた子供に、「頑張りなさい。これが、国家主席への第一歩なのよ!」と、熱心な親が子供を鼓舞し、選挙参謀として、さまざま子供に指示を与える様子の一部始終までが取材されていた。この国で、競争に勝ち抜くということはこういう事なのかと、ひしひしと感じられた。
この番組には、権力の座を目指して10歳から駆け上がる、この国の恐ろしいパワーの土壌が映し出されていた。そしてその力と姿勢は当然外交にも及ぶ。これじゃー、どこぞの島国とは政治のパワーが違って当たりマエダノクラカー??だ。
ふううううう・・・・。
日本人は政治オンチだと言われる。官僚社会だと言われる。リーダーを選ぶ自覚に欠けるともいわれる。
はてさて、守旧派の官僚主導と、過激な勝ち負けの議員主導と、力づくの権力志向と・・・どれが正義に近いやら・・・・。
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