中原の虹「第四巻」待ってました。
浅田次郎の「中原の虹・第四巻」が今日11月8日発売だ。待ち遠しかった。僕は以前、ついうっかり中原の虹・第一巻と第二巻を本屋で何気なく買って、一気に読み進んでしまってからこの小説が二巻で完結してい無く、しかも現在書き下ろし中の作品だ(=続きはお預け)と知って唖然とした。紙芝居の続きを待っているボンズの心境(笑)。
浅田次郎の中国ものはこれが初めてだった(=順番を間違えた)ので、第三巻が出るまでの、お預け期間中に連作のスタートに当たる「蒼穹の昴」を全巻読み終え、賛否ある副編「珍妃の井戸」も一応読んで順序を整えた。今回中原の虹第四巻を読むと、浅田氏の中国シリーズ読破になる。
正直、ズバリはまってしまった。登場するさまざまな人物の中で、特に李鴻章の描き方が好きだ。アヘン戦争後のイギリスとの交渉の中で、香港の割譲を、99年の租借に持って行く彼の外交センスに惚れてしまった。
「外交とは血を流さない戦争であり、戦争とは血を流す外交である」と言う言葉を、僕に教えてくれたのは塩野七生だが、僕は蒼穹の昴の李鴻章にその外交の何たるかを見た気がした。
1997年の7月1日イギリスから中国(=中華人民共和国)への香港返還の式典があり、チャールズ皇太子が英国王室のヨットに乗って香港を離れる歴史的シーンを、僕はテレビ中継で見ていた。
その99年前、1898年7月1日に衰退の一途にあった中国(=清国)全権代表の李鴻章が、永久割譲止む無しと見られていた香港を、永久に限りなく近い99年間の租借で英国との外交交渉をまとめたのだ。彼は中国民族の未来に貢献した。
99年は過ぎた。当然のことだが、清国は無くなったが中国は無くならなかった。香港は99年間の諸外国の投資の成果を満載して、中国政府の元に帰って来た。・・・・・何だかとてもロマンチックな、いい話だと思うのは僕だけ?
今の日本に、僕が一番求めたい政治的能力は「外交力」だ。それは国家としてのプライドであり、民族としてのアイデンティティーの原点だと思う。
年末年始の休みには、中原の虹の第四巻はもちろんだけれど、塩野七生のローマ人の物語も読み直したくなった。カエサルは、李鴻章よりも更に優れた外交家でしたよね。人間って何千年も生きてても、あんまり進化して無いかも・・・ですね。
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「蒼穹の昴」は元・財務担当だった会社のお友達が絶賛していらして、発売された当初読んで、衰退する中での中国の外交もふむふむと思ったのですが、悪女と名高き西太后の描き方が新鮮でした。塩野七生さんも大好きで、ローマ人シリーズを読もうと思いつつ、挫折してしまって・・・。
今年の夏はWOWOWで放送していたHBOとBBCの共同制作ドラマ「ROME」にはまり、毎週、待ち遠しくて、待ち遠しくて・・・どこまで史実に即しているのか???ですが、その時代の再現もすごいセットでした。。。カエサルの政治的手腕はあまり描かれていませんでしたが。
http://www.wowow.co.jp/drama/rome/intro.html
・・・で、またローマ人シリーズを読もうと思いつつ、秋も過ぎそうです。